ドメーヌ・バシェ・ルグロ シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ モルジョ・レ・プティ・クロ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2015
シャサーニュ1級畑モルジョ内のレ・プティ・クロのリュー・ディー。樹齢:1950年に植樹。
土壌:粘土石灰質 収穫:すべて手摘み 除葉:年に1~2回
醸造:樽内で2カ月間アルコール発酵、その後、試飲をしながらバトナージュ(澱を攪拌)を施す。シュール・リーの状態で14か月樽熟成(新樽比率30%)
素晴らしい名声を得ている区画です。赤色の豊かな粘土石灰質土壌には1950年に植樹された株が深く伸び、ワインに丸みと偉大な白ワインの特徴である美しいミネラル感を伴う構造と素晴らしいバランスを与えてくれます。澱と共にシュール・リーで14カ月熟成させることでワインの突出したナチュラルな個性が現れてきます。
テイスティング・コメント
光沢のあるグリーンがかった淡いイエロー。粘性は高め。香りには洋梨や白桃、サンザシ、柑橘類の皮、カルダモンやアニスなどのスパイスが混じり合い、アクセントに芳しいオークのノート。バニラや焦がしキャラメル、コーヒーの香りがふわりと広がり、バターやアーモンド、トーストの香りが続く。他に蜂蜜や石灰、火打石のようなスモーキーなニュアンスを持ち、複雑性がある。アタックはなめらかでふくよかなボディ感。オイリーさとミネラルが折り重なり酸味はしなやかでバランスがとれている。果実味は力強くまろやかで、アニスやスパイシーなオークの要素が溶け込んでいる。集約した旨みのある芳醇な味わいで、伸びやかな酸味が下支えとなるエレガントなスタイル。心地よい緊張感と飲み応えがあり、長く続く余韻をもつ。合わせるお料理は、ソースを使った魚介料理、仔牛のソース煮、クリームソース系の肉や甲殻類の料理、オマール、フォワグラの蒸し焼きなど。
2018年6月試飲
ドメーヌ・バシェ・ルグロ
ドメーヌ・バシェ・ルグロはサントネ上域に拠を構える6世代続いてきた家族経営のドメーヌです。このドメーヌの歴史は18世紀初めまで遡ります。まるで絵画のような風景を見渡すことのできる絶景の中にある典型的なブルゴーニュの農家です。クリスチャン・バシェ=ルグロが二人の息子ルナックとサミュエルと共に、このドメーヌの総責任者となったのは1993年のこと。彼らは祖先から継承するサントネ、マランジュ、そしてシャサーニュ=モンラッシェにある16ヘクタールの畑をすべて自分たちの手で管理しています。そのため、彼らの畑、ワイン造りに対する情熱は並々ならぬものがあります。
平均樹齢はおよそ60年
彼らの所有する畑はコート・ド・ボーヌの中でも最も古い畑のひとつです。平均樹齢はおよそ60年で、サントネ プルミエ・クリュを造る樹齢約100年の葡萄はとても小さく凝縮して、深淵な味わいを生み出します。
穏やかな大陸性気候で日照にも恵まれシャルドネ、ピノ・ノワールというふたつの葡萄に完璧に適しており、葡萄が熟していく間、決して過剰に暑くはならないので、葡萄に焼けたようなアロマを与えません。新鮮で純粋な果汁を守ることができます。現在では二人の息子が中心となり、とてもエレガントで香り高い、高品質のワインを世に生み出しています。
厳格なリュット・レゾネを実践
出来るだけ化学肥料や除草剤を使用しないビオロジックに基づいて、減農薬農法(リュット・レゾネ)を実践しています。化学肥料はできるだけ制限していますが、ベト病などの病害が発生した場合は最低限の量を散布します。その年の個性を反映した上で最良の葡萄を造ることが大事と考えています。