ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレ ブルゴーニュ・パストゥーグラン ル・リベルタン 2015
樹齢:25~45年。
テイスティング・コメント
紫がかったチェリーレッド。粘性は中程度。香りには摘みたてのストロベリーやザクロ、チェリーなどの果実香にスミレ、アイリス、梅、ローズヒップ、軽いロースト、ミネラルのノート。そして鉄分と下草のニュアンスが続き、フルーティーな香りの中にも僅かにスパイシーなヒント、過剰な甘さが抑えられており洗練された趣がある。アタックはなめらかでジューシーな果実感。タンニンはやさしく、生き生きとした酸とのバランスがよく伸びやかな風味の広がりをみせる。味わいは純粋かつ自発的で、華麗ながらもより親しみやすいもので、軽やかでチャーミング(ミディアムボディ)、甘酸っぱさが心地よい。合わせるお料理は、野菜サラダ、ポトフ、シャルキュトリー、生ハム、トマトソースのパスタ、カマンベールチーズなど。
2018年8月試飲
ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレ
1620年から始まる由緒ある造り手です。現在はヴァンサン・モンジャール氏が8代目の当主を務めています。北から南まで幅広く優良な畑を所有し、33ものキュヴェを生産しています。さらに今後も徐々に畑を広げていきたいと考えています。テロワールの個性を存分に活かしたブルゴーニュの王道ともいえる味わいを高品質で幅広く世に広く伝えることの出来る数少ない生産者です。19人ものスタッフは家族のように大事にしており、彼らは畑での作業に日々勤しんでいます。この人数で細かく管理することで、除草剤など化学的介入を回避することができ、結果として葡萄は生命力溢れる純度の高いものとなります。
印象的な紋章は良いワインは畑からでき、その畑で徹底して働くという意味を持っています。こだわりは細部にまで渡り、オーク樽は有名なトロンセの森の隣でヴァンサン氏自らが森を開拓した区画の樹を使っています。そこで上質なオークを厳選し、18ヶ月間の自然乾燥の後、樽にします。ここまでこだわり、妥協しないで出来るのはブルゴーニュでも数えるほどでしょう。ワインはテロワールの個性を余すことなく活かし、モダンでありながら、古き良き時代の要素も上手く取り入れており、誰もが素直に楽しめる見事な造りです。どのヴィンテージにおいても常に高い品質と満足度を約束してくれる素晴らしいドメーヌです。