グラッソ フラテッリ バルバレスコ リセルヴァ ジャコーザ スペッサ 2011
標高380mの丘の頂上に位置しているため、1日中太陽が当たります。土壌は石灰岩質。葡萄は1964年、1972年、2003年に植樹しています。葡萄の収穫は手摘みで行います。アルコール発酵は選別酵母を使い、29~30度に温度コントロールしながら約10~15日間行います。熟成は50hlの大樽で50ヶ月以上行います。全体の20%だけ最後の8~9ヶ月を225Lと500Lのフレンチオークのバリック(新樽ではない)に移し、熟成させます。ボトリング前にブレンド。熟成が進むにつれて、土っぽさの中に、枯葉や木のニュアンス、そしてオレガノやミントの乾燥ハーブの要素が感じられます。
評価
2011VT デカンター ワールドワイン アワード2017: プラチナメダル獲得
テイスティング コメント
エッジがオレンジがかった明るいガーネット。粘性は高め。香りは広がりのある甘く誘惑的なアロマで、ラズベリーやチェリーシロップ、プルーン、リコリスを思わせ、その中にシナモンやアニス、紅茶、ペッパーなどのスパイス、軽いバニラ、ロースト香が混じり合う。そして、なめし革や腐葉土、ジビエ、枯葉などの熟成香。複雑性に富む豊かなブーケが広がる。アタックはなめらかでしなやか、同時に強い粘性が感じられ、こなれたタンニンが存在する。果実味は未だしっかりとあり、心地よい酸が全体を支えエレガントなスタイルに仕上がっている。十分な旨みとコク、その上で沸き立つようなフレーヴァーがボディにより一層の膨らみを与え余韻の長さも突出している。合わせるお料理は、牛タンの赤ワイン煮込み、仔羊や豚肉のロースト、ジビエ、牡蠣フライ、まぐろのタルタルソース和えなど。
2018年10月試飲
グラッソ フラテッリ
グラッソは、葡萄園を愛した3つの世代の歴史と言えます。農園は、1900年に祖父であるヴァレンティーノによって設立され、彼の息子であるエミリオが継ぎ、セラーへ設備投資をしてきました。現在は、アルフレッドとルイジが品質重視の個性的なワインを生み出しています。畑は14haあり、いずれもトレイゾに位置し、「カシーナ ヴァルグランデ」と「ブリッコ スペッサ」のふたつに分けられます。毎年50,000本のワインを生産しています。畑は大変日当たりの良い場所に位置します。エノロゴにはジャンフランコ コルデロ、アグロノモにはアレッサドロ ボヴィーノを雇っています。
栽培方法
ルイジとアルフレッドは、自然環境を大切に考えており、EUの有機農産物に関する規則である2078/92CEEを遵守しています。土壌の分析をして、農薬の散布は極力避けるようにしています。銅と硫黄はできる限り使用しません。ビオで認可されているものしか使っていませんが、ビオの申請はしていません。農薬の散布は、土壌の分析した後、必要が有る時のみ使用しています。
「インターナショナルワインセラー」、「ルカ マローニ ベストワイン年鑑」や「イ ヴィーニ ディ ヴェロネッリ」など著名なワイン専門誌にて掲載されています。