ホドルス・クリーク・エステート ウィッカムズ・ロード ギップスランド ピノ・ノワール 2017
ジェームズ・ハリデー オーストラリアン・ワイン・コンパニオン:赤5ツ星
契約農園産。全て手摘みで収穫後、10℃で温度管理されワイナリーに運ばれます。ブドウを破砕前に全て除梗。自然醗酵が起こる前の2、3日間はタンクに浸漬。ステンレスタンクで主醗酵。フレンチオーク(1年、2年樽)で8ヶ月間熟成後、清澄と濾過はせずに瓶詰。赤いチェリーやベリーのとてもチャーミングな香り。味わいはスパイスなどの複雑さも併せ持ち、しなやかなタンニンにきれいな酸が調和。
テイスティング・コメント
やわらかなルビー。粘性は中程度より高め。香りには新鮮なラズベリーやストロベリー、チェリー、赤い花々、ローズヒップ、さらにほんのりとジャムのような甘さが加わるチャーミングな芳香。果実香を尊重する控えめな樽香、シナモンやクローブなどのスパイスの香りが感じられる。そしてヨードやカカオ、なめし革のニュアンスももつ。アタックはソフトでなめらか。優しいタンニンとバランスのとれた繊細な酸味、果実味はジューシーで伸びやかに広がる。幾分ナーバスだがこの感じが癖になりそう。まさに「ピュア」で、心地よい緊張感と、その上で味わい深さがある。しなやかなミディアムボディ。ゆっくりと時間をかけてお楽しみを。合わせるお料理は、豚肉のリエットやソテー、鴨肉のロースト、鶏胸肉のトマト煮、中華、シャルキュトリーなど。
2018年10月試飲
ホドルス・クリーク・エステート
ジェームズ・ハリデー:五つ星ワイナリー
1997年設立。年産15,000ケース。ワインメーカー・・・フランコ・ダナ氏。
ヴィンヤードはヴィクトリア州アッパー・ヤラ・ヴァレー、起伏の激しい丘陵地沿いのホドルス・クリークに位置します。1963年よりワイン商を営んできたフランコの周りにはワインが溢れており、ワインに囲まれて育ったと彼は言います。実家のワイン商で仕入担当をしながらメルボルン大学で商業学修士をとったフランコでしたが、ワイン造りの夢は断ち難く、チャールズ・スチュアート大学に再入学、栽培学を修め97年にこの地に、彼が愛するワインを造るべく植樹を開始しました。
その後2000~2002年にはMount MaryのMario MarsonやRed EdgeのPeter Dredgeで、また2006年にはブルゴーニュで研鑽を積むなど、ワインのブラッシュアップに余念がありません。2004年には03 Hoddles Cheek Chardonnayがヴィクトリアン・ワイン・ショーで2つのトロフィーを獲得し、その存在を知らしめると、その後毎年のようにワイン・ショーでHoddlesの名前を聞くようになりました。
2009年よりオーストラリアのフラッグシップ、カンタス航空のファーストクラス、ビジネスクラスの両ラウンジで供されています。”Less is More”彼のワイン造りはこの一言に集約されます。人為的な技術を、極力加えることなく栽培、醸造された彼のワインは、テロワールを忠実に表現し、飲み手にまだ見ぬHoddles Cheekを想起させるに違いありません。ベスト バリュー ワイナリー オブ ザ イヤー2015を受賞。