ストルプマン・ヴィンヤード パラ・マリア 2016
ワイン・エンスージアストTOP100入り!エディターズチョイス、93ポイントを獲得する実力派シラー。このフクロウ、ただものではない美味しさ!
1/3はステンレスタンクでマセラシオン・カルボニックを行い、残りフレンチオーク樽で熟成(新樽なし)。
評価
2016VT ワイン・エンスージアストTOP100 2017:#51 93点獲得
テイスティング・コメント
紫がかった濃いルビー。粘性は高め。香りはブラックベリーやカシスリキュール、スミレのアロマに、ブラックペッパーやナツメグなどのスパイス、セージ、リコリスのノート。そして軽いロースト香。鮮やかな果実香をより引き立たせる上品な樽のニュアンスがアクセント。口に含むとなめらかでジューシー、同時に酸の刺激が心地よい。クリスプ気味で、弾けるような果実感に満ちており、活気がありつつも酸度を抑え飲みやすい印象をもつ。タンニンはキメ細やかで、酸とともに溶け込み、質感がしなやかなフルボディタイプ。ピュアで濃縮感のある味わいが楽しめ、柔らかくはっきりとしたアフターへと続く。合わせるお料理は、仔羊の香草焼き、スパイスを効かせたローストポーク ベリーソース添え、豚の角煮、ハンバーグ、ジビエ、鴨の治部煮、すき焼きなど。
2018年12月試飲
ストルプマン・ヴィンヤード
カリフォルニアのシラー、ここにあり。
「カリフォルニアで最高のシラーを造るなら、ストルプマンのブドウで」-ローヌ品種のワイン造りを目指す醸造家たちの間ではいつしか合言葉のようになったほど、ストルプマン・ヴィンヤードは上質なシラーを生産することで知られています。過去に13度もパーカーから100点を獲得した「シネ・クア・ノン」にも使われることで知られる彼らのシラーは、地元のオーハイ・ヴィンヤードなど著名なワイナリーがこぞって買い付けていて、自社のワインを生産するようになった現在も他のワイナリーへ供給を続けています。
ワインメーカーを勤めるサシ・ムーアマンは元々シェフとして東海岸で働いたのち、オーハイ・ヴィンヤードでワインメーキングの修業を積み、2001年ストルプマンに加わりました。現在は設立者のトム・ストルプマンの息子で、ピーターがワイナリー経営の全般を担っています。ピーターは現在のポジションに就く前に、国内外で醸造のみでなく営業の経験も積み、父のトムからは3年間厳しくそのノウハウを教わりました。
ドライファーミング
25年前、設立者のトム・ストルプマンは長く探し求めていた石灰質の土壌のこの土地をサンタ・イネス・ヴァレーで見つけ、ドライファーミングを行ってきました。霧が湿度を保ち、気温が夜はとても低くなることなどに加え、地中90mほどまで続くライムストーン層が地表1m程度の粘土質で覆われていることがドライファーミングに好条件となっています。植えてから最初の5年程度は幹や根を育てるために灌漑をしますが、その後1、2年の離乳期間を経て、灌漑をストップします。それにより根は地中深くまで伸び、栄養分や水分を自ら求めるようになります。ブドウはそれまでの実果のサイズを記憶していて、数を減らしてでもそれまで作ってきた房の大きさになるよう、自らの力で成熟していくのです。
バラード・キャニオン
2013年に正式にAVAとして認定されたバラード・キャニオンはストルプマンを筆頭に、多くのワイナリーがシラーを栽培しています。現在AVA全体の60%がシラー、20%がグルナッシュやルーサンヌなど、ローヌ品種が栽培されています。