ドメーヌ・ロベール・シリュグ ブルゴーニュ アリゴテ 2017
元々所有していたヴォーヌ・ロマネ南側にある1haの畑(シャンボール村の国道を挟んだ向かい)に1991年、1992年 植樹。徐々に畑を拡大の方向ですが、今は生産数が少なく、ほとんどが地元で消費されている稀少なキュヴェ。ピュアな熟度とフレッシュな酸とミネラル感が楽しめます。
土壌:石灰分の強い白い泥灰岩で構成されており基本的には石灰(方解石)と粘土質が同じ割合。
醸造:収穫した葡萄はまず剪定テーブルにかけられ、その後すぐにプレスされます。摂れたジュースはすべて一緒にされ発酵を待つ間、タンクに移されます。数日後自然に温度は15度ほどになり、発酵が始まります。マストの固形分を取り除いた後、樽に移し8~10か月間熟成させ、瓶詰の前に一度だけ澱引きを行います。
テイスティング・コメント
グリーンがかった淡いレモンイエロー。粘性は中程度。アロマは新鮮で、グリーンアップルやマスカット、白桃などの果実香にオレンジの花、レモンオイル、ハーブ、ミネラルのノートが混じり合う。アロマティックで華やかな香りが印象的で、さらにソーダ水や心地よい塩気も感じられる。口に含むと爽やかでなめらか。仄かに甘さを感じるチャーミングな果実味が伸びやかに広がり、酸味は豊かだが酸度は低く、親しみやすさがある。僅かに“ガスっぽさ”、香りにみられる“ソーダ水”のようなニュアンスがあり、これが味わいに深みを与えている。柔らかくそれでいてミネラリー、フレッシュな中にも滋味がある。透明感がありフィニッシュはサッパリとしており、飲み心地が良さは◎!合わせるお料理は、サラダ類、魚の網焼き、カルパッチョ、アクアパッツァ、和食、ハムとパセリのゼリー寄せ(ジャンボン・ペルシエ)など。
2018年12月試飲
ドメーヌ・ロベール・シリュグ
創業1960年、ドメーヌ・ロベール・シリュグはブルゴーニュ地方ヴォーヌ・ロマネ村を本拠とする生産者です。化学薬品を使用しない害虫対策など人為的で化学的な介入を厳しく制限することで、地球環境に配慮した高品質なワインを生み出す為の真摯な取り組みが随所に見られます。(平均樹齢は34年~40年)。働くスタッフにも女性が多く、ワインにも女性らしい繊細さが表れています。収穫は40人もの人員を動員し、全て手作業で行っています。(100%除梗)。
近年、クラシックなスタイルからエレガンス感溢れるスタイルへと見事な変貌を遂げ、新たなファンの獲得につながっています。最近の試みとしては収穫した葡萄をなるべく潰さないよう醗酵槽に入れ、果汁を疲れさせないようポンプの使用を避けバケツでの移動、ピジャージュの回数を減らすなど、より昔ながらの手法に切り替える事で功を奏しています。人為的な介入を制限することで本来のポテンシャルを十分に発揮し、純粋でエレガント、ジューシーで果実味溢れるスタイルを見事に表現しています。
数年前からDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)が使用しているものと同じ選別機械を導入したことにより、ヴィンテージの出来に関わらず、雑味や青味のない甘く熟した果実だけを選別できるようになり、品質が飛躍的に向上しました。その味わいはワイン評価誌などで高く評価されており、今後、目の離せない造り手としてさらなる注目を集めています。