シャトー・ド・ボーカステル シャトーヌフ・デュ・パプ ルージュ エノテーク 2005
“エノテーク”はボーカステルのカーヴにてゆっくりと熟成させた完全蔵出しワインです。
シャトー・ヌフ・デュ・パプの認定13品種全てが栽培されています。15℃程度でお召し上がり下さい。大きいチューリップ型のグラスを使うと、より香りの複雑 さ、奥行きの深さを味わって頂けるでしょう。
評価
2005VT ワイン・スペクテーター2009-04-30:95点獲得
2005VT ワイン・アドヴォケイト2009-11-01:93点獲得
テイスティング・コメント
エッジが朱色がかったガーネット。深みがあり、粘性は高め。グラスに注いですぐの香りは、黒い果実にオリーブ、プルーン、イチジク、オレガノ、土、鉄、ローストしたオークのノート。やや閉じ気味な印象があるが20~30分ほどでフローラルな香りやリコリス、アニス、煮詰めたベリーフルーツなどの甘やかな香りがあらわれる。香り自体の幅が広がりペッパーやカカオなどのニュアンスも。そして、なめし革やベーコンの脂、トリュフ、麝香など次々にあらわれる複雑なブーケが魅了する。口に含むと柔らかで、果実味は力強くリッチ、厚みが感じられる。舌触りはまるでビロードのよう。スパイスが効いた辛口ながらもその中に「まろやかな甘さ」と「旨み」が共存する。溶け込んだタンニンと果実味、ミネラルが織りなす緻密な構造。14年の歳月を経ているが、未だフレッシュさを損なわず味わいの均衡が保たれている。飲み頃温度は15度、ドライな中にも引き締まった甘みが印象的で、美しくバランスがとれている。合わせるお料理は、ジビエ、スパイシーな肉料理、牛ほほ肉の赤ワイン煮、牛ステーキ トリュフ仕立てなど。
2019年1月試飲
シャトー・ド・ボーカステル(ファミーユ・ペラン)
ペラン・ファミリーがシャトー・ド・ボーカステルを購入したのは1909年の事です。2代目のピエール・ ペランがブドウ畑を広げ、3代目のジャック・ペランが全ての基礎を築き上げました。彼は1950年代 当時、まだ誰も実践していなかった有機農法を取り入れ、またムールヴェードルの可能性に着目し、 栽培北限地であるシャトーヌフ・ド・パプでの栽培に力を入れました。彼の哲学は2人の息子、ジャン・ピエールとフランソワ、そして5代目となる孫達によって着実に受け継がれています。現在シャトーヌフ・デュ・パプのアペラシオンに70ヘクタール、コート・デュ・ローヌのアペラシオンに40ヘクタールの畑を所有し、13品種全てを栽培・ブレンドするという伝統を守り続けています。そのブレンド技術は父から子へと継承され、ペラン・ファミリーの長い歴史を支えています。
醸造
ブドウは手摘みされ、熟練した職人の手によって選別されます。ブドウの果皮は、果実のまま 80℃まで加熱後、20℃まで冷却されます(フラッシュ・ヒーティングシステム)これにより殺菌。マセラシオンは古典的な手法で、シラーとムールヴェードルは蓋のない木製の大樽で、他の品種はコンクリート・タンクで行われます。
熟成
マロラクティック発酵の後、ブレンド作業を行います。その後、ワインは1年間、大きなオーク樽の中で熟成・卵白での清澄後、瓶詰めされます。そして最低 1 年間、セラーで熟成されリリースされます。