ドメーヌ・ニュダン ブルゴーニュ ピノ・ノワール ヴィエイユ・ヴィーニュ 2018
東あるいは南東向きの斜面にある畑で育てられた、樹齢50年以上のピノ・ノワール。明るいルビー色に華やかな果実のアロマ。フレッシュで生き生きとした飲み口。
テイスティング・コメント
紫がかったルビーレッド。香りは新鮮な赤い果実と花のアロマが魅力的で、梅やスパイス、紅茶、金属的なミネラルのノートが混ざり合う。可憐で、それでいて上品な趣がある。口に含むとなめらかでピュア。ヴィンテージの若さから少し引き締まった感があるが次第に緩和されていくのがわかる。ジューシーで、パリッと弾けるようなエキス分に富み、酸味は豊かだが主張し過ぎないのが良い。輪郭は丸くしなやかな質感。アフターにかけてバランスがとれ綺麗にまとまっていく。合わせるお料理は、野菜サラダ、鶏肉料理、野菜・ソーセージのポトフ、鶏肉の赤ワイン煮込み、鴨肉や仔牛のローストなど。
2020年3月試飲
ドメーヌ・ニュダン
ラドワ・セリニーに代々続く造り手、ドメーヌ・ニュダン。初代ギヨーム・ニュダンは最後のブルゴーニュ大公シャルル豪胆公の時代に、アロース・コルトンですでにブドウを栽培していたといいます。ニュダン家は18世紀の半ばにラドワにブドウ畑を広げ、現在はジャン・ルネとその息子のギョームがコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌに広がる16haのブドウ畑を耕作。20を超えるアペラシオンのワインを醸造しています。ヴォーヌ・ロマネやニュイ・サン・ジョルジュなど、コート・ド・ニュイのクリマは2005年に入手しました。
栽培はリュット・レゾネで化学合成肥料は用いず、畑を鋤で耕すことにより除草剤の使用も抑えています。赤ワイン用のピノ・ノワールは100%除梗。低温マセレーションの後、アルコール発酵を長い時間かけて行い、発酵の初期にピジャージュをすることでブドウから成分を抽出しています。また、樽熟成に使用するオークはヌヴェール、ヴォージュ、アリエなどさまざまな森のもので、ギヨームのお気に入りはヌヴェールのベルトランシュ産だそうです。新樽率はヴィンテージとアペラシオンによって異なり、毎年3分の1の樽を新品と入れ替えています。樽熟成期間は12ヶ月。その後さらにステンレスタンクで4~6ヶ月の熟成を続けます。こうすることによって過度に樽香をつけることなく、フレッシュな果実味を若いうちから楽しめるワインに仕上げられるというのが、ギヨームのポリシーです。
ドメーヌでは白ワインも醸造しており、こちらは圧搾後、ステンレスタンクでアルコール発酵を始め、その後、オークの小樽で熟成。
ドメーヌ・ニュダンのワインは赤も白も果実味重視。長く熟成させずとも、果実味が生き生きした状態のうちに楽しめるスタイルです。