シュロス・ゾンマーハウゼン ショイレーベ Q.b.A. トロッケン・キャスパーズ88 2012
100%銘醸畑「シュタインバッハ」のブドウを使用しています。
発酵:ステンレスタンク(MLFなし)
【テイスティング・コメント】
グリーンがかったイエロー。粘性は中程度より低め。香りには新鮮なライムやピンググレープフルーツなどの柑橘類、洋梨やピーチのコンポート、仄かにアニス、白や黄色い花のアロマ。爽やかなハーブや大葉、ミネラルをアクセントに、香り高くフローラルな芳香が鼻腔をくすぐる。アタックは爽やかでクリスピーな飲み口。ミネラルを含み、繊細にしてジューシーな果実味と綺麗な酸味が調和したエレガントなスタイルで、印象的なアロマがそのまま味わいとなる。キリリとした爽快感に始まり、中間部からはボディ感を増す緻密な構造。引き締まった酒質を持つ辛口に仕上がっており、アフターにはエキゾティックで甘さとスパイスが交わるフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、大根おろしを添えた肉・魚料理、鰹のたたき、ぬた、大葉でくるんだ魚の天麩羅などがオススメ。
※2015年8月試飲
■シュロス・ゾンマーハウゼン
シュロス・ゾンマーハウゼンの設立は1435年、そして最も古い畑の歴史は1114年まで遡ります。1551年以来シュタインマン家により運営されてきました。フランケン最良のワイナリーの一つとして知られており、この美しいゾンマーハウゼンの地で15世代に亘り今日まで偉大なワインを造り続けてきました。
現当主マルティン・シュタインマン氏は自然の力を信じ、自身の情熱、忍耐力をもってワイン造りを行っています。ブドウは最高の状態で収穫され、特に甘口ワインは美しい金色に輝く果汁が瓶詰めされます。畑の総面積は22ha。シルヴァーナやリースリング等の伝統的な品種に加え、ピノ・ブランや、ピノ・グリ等のブルゴーニュ品種にも目を向け、様々なブドウを栽培しています。畑は概ね急斜面にあり、収穫されたブドウは最新の醸造技術により、クリーンで、果実味が豊かでやわらかく、且つ、ボディのあるワインになります。
15代目当主、マルティン・シュタインマン氏
穏やかな人柄と笑顔が魅力のマルティン・シュタインマン氏は、生まれながらの醸造家です。「私は幼い頃から自分が将来ワインメーカーになることを知っていました。それは両親に強制されたからではなく、ワインに携わるということを特別意識して決断した訳でもありません。ただ他の何かになりたいと思ったことがないのです」と語ります。
フランケン地方の代表品種、シルヴァーナ はシュロス・ゾンマーハウゼンでも象徴的な品種ですが、シュタイマン氏が密かに愛するのはリースリング。それは子供の頃の感動がもとになっています。4歳のある日、父親がひと口飲ませてくれたリースリング・トロッケンベーレンアウスレーゼの1976年。類い稀な偉大なヴィンテージであるこの年のワインは、4歳の子供をも虜にしました。今でもあの日の感動を鮮明に覚えており、その火は消えることなく、今日のワイン造りのモチベーションになっているのです。
フランケンで3本の指に入る注目の造り手
★アイヒェルマン 4つ星
フランケンでも3本の指に入る、と言われるマルティン・シュタインマン氏のシュロス・ゾンマーハウゼン。ドイツのワインガイド「アイヒェルマン」で4つ星を獲得しています。