レ ヴァン ド ヴィエンヌ コート デュ ローヌ ブラン レ ローレル 2022
土壌: 平均樹齢30年。植樹密度4,000~6,000本/ha。収穫量51hl/ha。
醸造: 大樽にて低温発酵、4ヶ月間熟成。生産量25,000本。
春に咲く花でぶどうの畑の付近で見られるキョウチクトウを方言で、”ローレル”という。
テイスティング コメント
輝きのあるレモンイエローの色調。アプリコット、白桃、洋梨、白い花を思わせる華やかなアロマ。柑橘類やスパイシーハーブなど爽やかな香りをアクセントに、フレッシュフルーツの魅惑的なアロマが引き立つ。口に含むと瑞々しくしっかりとした構造を持ち、豊かさと絶妙のドライ感、バーックボーンに美しいミネラルを感じる。フレッシュだが柔らかく調和のとれた酸味。親しみやすくもエレガントなスタイルにまとまっている。
合う料理 アペリティフ、魚介のカルパッチョ、パテ、鶏肉の香草焼き、エスニック・中華料理など。
2023年10月試飲
レ ヴァン ド ヴィエンヌ
伝説の丘セイシュエルを再興
フランソワ ヴィラール、ピエール ガイヤール、イヴ キュイユロンの北ローヌを代表する3人のヴィニュロンが、かつてセイシュエルの丘に高品質なワインを産みだすブドウ畑が存在したことを知り、1996年にその丘にぶどうの樹を植え、レ ヴァン ド ヴィエンヌを設立し素晴らしいワインを造り上げました。まさに伝説の丘「セイシュエル」の再興であり、この新たな北ローヌのニュースは、ワイン業界にたちまち広がりました。
セイシュエルの丘は、ローマ時代から存在する歴史の古い畑で、フィロキセラ以前は時のコート ロティから産ずるワインよりも遥かに評価が高いものでしたが、戦争の影響で長らく放置されていました。ローヌ河を挟んでコート ロティの対岸に位置。蛇行するローヌ河がこの付近では最も狭くなっており(700m)、独特の地中海気候(Micro-Climat)を生み出しています。また渓谷にあるこの急斜面は強風が吹くため、葉や果実にとってカビや害虫による被害が極めて少ないエリアです。
土壌はコート ロティと同じくシスト(片岩)とグナイス(片麻岩)の入り組んだ土壌。この土壌特性と急斜面という2つの条件により水捌けは極めて良く、また岩盤に吸収された太陽熱がぶどうの熟成を促進します。これらの自然条件から、完熟し濃縮された果実の収穫が可能となります。
現在は、ミシェル エ ステファン オジェや、ルイ シェーズ、アントニー パレなど名門から、ローヌの巨人シャプティエまで25もの生産者がセイシュエルの丘に畑を所有し、合計65ha以上でワイン造りが行なわれています。彼らは、2004年にヴィティス ヴィエナ(Vitis Vienna)を創設し、このテロワールのワインをプロモートしており、現在、IGPからAOCへの昇格に向けてINAOに対して働きかけている最中です。
レ ヴァン ド ヴィエンヌは、このセイシュエルに12haを所有しています。ピエール ガイヤール、イヴ キュイユロン、フランソワ ヴィラールの3人は、このセイシュエルのエリアに「テール ド ヴィエナエ(TERRE DE VIENNAE)」という共有の名前をつけ、それぞれの哲学の元、ワイン造りをしています(TERRE=大地、VIENNAE=ラテン語でヴィエンヌという意味)。先駆者の3名を筆頭に、ローヌの名だたるヴィニュロンたちがこの地セイシュエルから、新しいローヌワインの可能性とポテンシャルを伝えていきます。