ドメーヌ ミシュロ ムルソー プルミエ クリュ シャルム 2021
ムルソーとピュリニー モンラッシェの境目の丘陵地の中腹に位置するこの畑は、赤色の土交じりの粘土石灰質土壌。ワインは柑橘類の香りに加えて、繊細で美しいミネラル感にあふれ、重々しさを感じさせないコクがある。4~8年寝かせて、甲殻類やフォアグラと共に。
テイスティング コメント
輝きのあるイエローゴールドの色調。香りはレモン、リンゴ、白桃のアロマに、特徴的なフリント、ナッツオイル、トーストなどのスモーク香。そしてスパイシーバニラ、バター、仄かに蜂蜜のニュアンス。口に含むと爽やかでシルキーな質感。心地よい酸味、瑞々しく全体的に丸みを帯びる。背景に石のようなミネラルが感じられ繊細な味わいの中に素晴らしい深みを感じる。抜栓直後は控えめな印象だが、徐々に開いてくる。初日よりは二日目、飲み頃温度は10~12、14度、少し高めがおすすめ。バランスがよくエレガントな余韻。
合う料理 甲殻類、仔牛や鶏肉のホワイトソース、フォアグラ、アナゴ鮨など。
2023年12月試飲
ドメーヌ ミシュロ
ドメーヌ ミシュロは、7世代に亘りブルゴーニュ、ムルソーの地でワインを造り続けています。時代につれて拡大してきたドメーヌは、強い個性を持ったベルナール・ミシュロの1960年代に飛躍発展し、今ではいくつかの1級畑を含む約19ヘクタールの畑を家族で所有しています。各テロワールの個性を最大限に生かすため、除草剤は使用せず、減農薬栽培を取り入れています。収穫は手摘みで行われ、選果は畑で行われます。石灰質土壌の畑で育ったぶどうは、いきいきとしたミネラルに溢れたワインを造り出します。
現当主ジャン フランソワ ムストルは、 テロワールを非常に大切にしており、生産過程においてワインの酸化を防ぐことに対して最大限の注意を払っています。そのため造られたワインはとてもフレッシュで綺麗なムルソーとなりました。現在ドメーヌは、新しい世代で歴史と伝統を守りつつ、新たな発展を遂げています。
畑の作業
農薬の使用は最小限に抑え、数度の畑の耕し(掘り起こし)を行う減農薬栽培を取り入れています。区画ごとに草を生やしつつ(除草をしない)、定期的な刈り込みによる畑の管理を行っています。この除草しない方法はブドウ樹の水分吸収にストレスを与え、それによってぶどうが地中により深く根を生やすシステムを強いる事となり、さらに農薬使用を制限するのを助け、それが本来の各テロワールの特色を際立たせる事となります。
シャルドネの醸造方法
手摘みによる収穫、そして畑でブドウ果の選別を行います。運搬には特殊なステンレス製のケースで醸造所まで運ばれます。
醸造時においては、まずその年のぶどうの成熟状態により、圧搾の前に破砕することもあります。もしくは収穫したもの全てを空圧式圧搾機でプレスします。樽に入れてアルコール発酵が、次いでマロラクティック発酵が始まる前に、軽い前清澄が6~12時間、低温で静かに行われます。
樽による熟成中(新樽使用15%)、白ワインと澱をかき混ぜるドディナージュは年度によって数回適正に行われます。ワインは中樽で10~12ヶ月間熟成され、その後に澱引きを行い、それから各樽のワインをまとまりのあるものにするために、発酵タンクで5~6ヶ月間一緒に寝かします。清澄作業は年によりますが、少しだけ行われ、そして瓶詰めの前に一度だけ軽く濾過を行います。熟成期間はトータルで16~18ヶ月に及びます。
ドメーヌ ミシュロでは白ワインの酸化という問題にとても注意を払っています。何故ならそれは、各テロワールの特性とワインの新鮮さを最大限に守るためなのです。