ドメーヌ・ギヨン ヴォーヌ・ロマネ 2012
樹齢:平均40~45年 土壌:粘土石灰質
醸造:手摘みで収穫し、3回選別する(手作業2回、機械1回)。温度調節機能付きのタンクで25~28日かけて発酵。澱引き後3~4ヶ月寝かせてから、ろ過をせずに瓶詰めする。熟成:オークの新樽約30%、1年使用した旧樽約70%で10~14ヶ月。
【テイスティング・コメント】
やや深みのあるルビー、落ち着いたローブ。粘性は中程度より高め。香りにはシロップ漬けの赤や黒のチェリー、プラム、スミレ、リコリス、バラのドライフラワー、ドライハーブ、オレンジピール、スパイスが混じり合う。加えて樽由来のトースト、コーヒー、木材などの芳しい香り、なめし革、紅茶の葉、森の下草、ジャーキー、ミネラルのニュアンスが複雑性を与える。アタックはソフトでなめらか。果実味は濃縮感があり充実したエキス分、スパイシーなオークの要素が絡み合う。丸いタンニンが溶け込むシルキーな舌触りと肉厚でふくよかなボディ、辛口でメリハリが効いた緻密な構造をもつ。高密度なミネラルとくっきりとした酸がバックボーンとなりしっかりとした骨格が感じられる。ピュアな愛らしさに溢れた凛とした個性を放ち、長く続くエレガントな余韻へと誘う。
※2016年3月試飲
■ドメーヌ・ギヨン
定年した父の跡を受けて、兄のミシェルに続き弟のジャン=ピエールがドメーヌを継いだのは、1991年のことでした。父も1938年に先祖が興し、代々伝わってきたドメーヌを1953年から護ってきました。
ドメーヌは、1991年以降8haまで拡大され、そのうち70%の畑がコート・ド・ニュイに位置し、近年になって取得したコート・ド・ボーヌの畑は30%を占めています。ジャン=ピエールとミシェルは、情熱をもって日々作業に励み、質の高いワイン造りを追求しています。一年を通じての熱心な畑作業こそ、テロワール・ワインを生み出す大きな秘訣です。このため、伝統的な手法にのっとった栽培をしています。
除草剤は撒かず畑に鋤を入れ、ブドウの生育を日頃から注意深く観察して無用な農薬散布を最小限に制限しています。醸造には高性能なタンクを使用し、温度管理をしています。
フランスのワイン専門誌『ギィド・アシェット』にて高評価!
ドメーヌ・ギヨンのワインは、フランスのワイン専門誌『ギィド・アシェット』にて、5年連続して“Coups de Coeur(衝撃的なワイン)”を受賞しています。また、2001年版では同誌の最高評価である★★★(3つ星)を1級の「EN ORVEAUX」が獲得。その2001年版では、1998年産のワインを評価し、ヴォーヌ・ロマネ村の中でこの最高評価である3つ星評価を獲得したワインはわずかに4つ、その4つの中にギヨンの造る『ヴォーヌ・ロマネ 1級アン・オルヴォー』が選ばれるという快挙を成し遂げました。
ちなみに、その他の3つとは・・・ 偉大なる“ロマネ コンティ”、“リシュブール(DRC)”、“ロマネ・サンヴィヴァン(DRC)”だというのだから、いかにギヨンのワインが素晴らしいかご理解いいただけると思います。