シャルル ペール エ フィーユ コトー ブルギニョン 2021
気軽に楽しめるブルゴーニュ ワインとして人気
ガメイを主体にピノ ノワールをブレンドして造るコトー ブルギニョンです。ブルゴーニュワインの価格高騰が目を引く中で、気軽に楽しむことが出来るのもこのワインの魅力です。手摘みで収穫した葡萄はセラーに運び、選果テーブルで丁寧に選別します。発酵はタンクで15日間(全体の約35%は全房発酵)行います。タンクと樽で熟成させます。比率はヴィンテージによって異なります。カシスやフランボワーズ、グロゼイユなど黒や赤の果実のアロマが広がります。豊かな果実味に溢れ、非常に調和のとれたフルーティーなワインです。
テイスティング コメント
紫がかったルビーレッド。香りは赤や黒のスグリ、ワイルドベリー、ドライフラワーを思わせ、野性味のある華やかなアロマ。そしてハーブ、甘草、ペッパーなどのスパイスの香り、紅茶、ほのかなロースト香。味わいはしなやかで豊かな果実味が染み入るように優しく広がっていく。純粋で、かつフルーティーで、じんわりと美味しい滋味深さがある。綺麗な酸が心地よく軽やかなスタイル。余韻に果実のフレーヴァー、飲み心地が良い。
合う料理 生ハム、シャルキュトリー、鶏肉のソテー・香草焼き、焼き鳥(塩)、トマトソースのリゾットなど。
2023年2月試飲
シャルル ペール エ フィーユ
オート コート ド ボーヌの昔ながらの個人生産者
シャルル ペール エ フィーユはオート コート ド ボーヌの中心、ナントゥー(Nantoux)を拠点とする家族経営のドメーヌです。近年のブルゴーニュでは、気候変動の影響で、アルコール度数14%のワインが珍しくないばかりでなく、中には15%を超えるものも出てきています。そんな中で、コート ド ボーヌよりも標高が高いオート コート ド ボーヌのエリアの評価が見直されており、少しずつ注目を集め始めています。ブルゴーニュらしい美しい酸とミネラルを備えたワインをお探しの方には、ぜひともおすすめしたいエリアです。ナントゥーは、ボーヌの町から約8km西にあり、ジャスパー モリスMWは『ブルゴーニュワイン大全』の中で、「オート=コートの中核を成す村で、あちらこちらで造り手の看板を見かけることができる。モンショヴェとシャルルのどちらが好みかわからないときは、この村に来ればどちらも選び放題だ」と述べています。
『ジャンシス ロビンソン.com』の2021年4月19日付の記事、「Even more 2019 burgundies」ではトップにパスカルとポリーヌの写真が挿入され、「この造り手は素晴らしい発見でした。私はこの父娘のコンビネーションによる2019VTのワインがとても好きで、このテイスティング ノートがこの生産者の初レビューであることを反省しています」、「全てのワインに感銘を受けた」と、ジャンシス ロビンソン自らが評し、6銘柄のテイスティングコメントを掲載しています。
1988年、フランソワの息子パスカルが父からドメーヌを引き継ぎました。そして2015年には、パスカルの娘ポリーヌが加わり、新たにシャルル ペール エ フィーユを立ち上げました。2021年には、ポリーヌの妹であるマリーが参加しています。また、ポリーヌは自分たちのワインを親しみやすい雰囲気の中で味わってもらいたいと考え、「La table de Pauline(ポリーヌの食卓)」というレストランを開いています。
合計で14haの葡萄畑を所有しており、その内10haがオート コート ド ボーヌ、残りの4haがヴォルネイ、ポマール、ムルソー、ボーヌにあります。その他にシャブリやマコン、ジュヴレ シャンベルタン、ニュイ サン ジョルジュなどのワインも生産しています。また、自然環境に配慮した葡萄栽培、ワイン生産を行っており、2021年3月にはフランス農水省のHVE(環境価値重視)認証を取得しています。ワイン造りは伝統的な方法で行います。葡萄は手作業で収穫した後、選果テーブルで選別し、除梗します。数年前から試験的に全房発酵も行っています。発酵は10~15日間、手でピジャージュし、空気圧プレスで圧搾します。熟成は樽で行い、ボトリングの前まで澱と一緒に寝かせます。