ドメーヌ デ リゼ クローズ エルミタージュ 2020
肉厚で豊満、丸くふくよかな果実味がドメーヌのスタイルを顕著に表しています。エレガントでまろやかなタンニンと丸みのある酸、とても長い余韻が特徴。
醸造・熟成: コンクリートタンクで発酵。
テイスティング コメント
紫がかった濃いルビーレッド / ガーネット。香りはカシス、黒のベリーやチェリー、スミレのアロマに黒オリーブ、スパイス、ほのかなミント、スモーク香。味わいは「エキノックス」同様、瑞々しくジューシー。比較するとよりエネルギッシュでふくよかなボディをもつ。たっぷりとしており、しなやかなタンニン、フレッシュで上品な酸がエレガントにまとめ上げる。シルキーな舌触りで力強い構造、余韻が長くビター加減が心地よい。
合う料理 ラムチョップ、リブステーキのグリル、鴨肉のロースト、レバーのテリーヌ、ジビエなど。
2023年3月試飲
ドメーヌ デ リゼ
初ヴィンテージで高い評価を獲得!
クローズ エルミタージュの神様アラン グライヨの息子であるマキシム グライヨが、2003年に畑を購入し、興したドメーヌ。タン レルミタージュの南数キロ、ボーモン モントュウのコミューンに位置します。彼は、ブルゴーニュで醸造学を学んだ後、カリフォルニアのターリー ワインセラーズなどで修行し、現代的醸造技術も吸収しました。
父と同じワインではなく、あくまで彼自身のワインを造っており、その強い意志と自信はすでに彼に大物の風格を与えています。初ヴィンテージ2004年で8000本を生産。いきなり素晴らしいワインを世に送り出し、周囲を驚愕させました。パリ随一のワインショップ“Cave d'Auge”で店頭に大陳列され、ロンドンでは“Berry Bros & Rudd”が代理店として名乗りをあげました。さらに、『ワイン スペクテーター』の北ローヌ特集では、ギガルやシャーヴと並んで堂々のトップ ドメーヌ入りを果たし、「マキシムは彼自身の道を探し続けているが、しかし彼のワインはすでに荘厳で堂々としている。もし、伝統と現代的醸造技術の共存を見たいならば、シェ グライヨを見るべきだ!」と記され、彼の類まれなるセンスと才能は熱い注目を集めています。
こだわるのは、果実をきれいに表現すること
5ha所有する畑は、ローヌ川とイゼール川の沖積土で砂や砂利、丸い小石が混ざり、非常に水はけの良い土地です。平均樹齢18~25年で、栽培方法は伝統的だが、収量をこのアペラシオンでは非常に低い35~40hl/haと生産効率を無視し、品質重視に徹しています。手収穫、除梗後、低温浸漬を数日行った後、かもしを20~25日間行います。強いルモンタージュよりも極力ていねいなピシャージュにより、柔らかい果実味を引出ています。樽に詰めた後マロラクティック発酵を行います。区画ごとに最適だと思われる醸造分類をし、瓶詰め前に最終的なアッサンブラージュをします。決して抽出に傾いたワインではなく、マキシムは果実をきれいに表現することにこだわり、新樽も5~10%に抑えています。
現在は、ドメーヌ アラン グライヨのワインも手掛けていますが、『父のドメーヌ』と『自らのドメーヌ』の区別は明確であり、ドメーヌ デ リゼでは独自のスタイルを追求しています。