ドメーヌ コルディエ ペール エ フィス プイィ フュイッセ プルミエ クリュ ヴェール クラ 2020
フュィッセ村に位置し南東向き。標高240~260m。畑は0.89haで石が多い。区画名のクラはとても白い石灰岩を意味する。リッチで凝縮感のあるアロマ、ハニーアーモンドの香りが立ち上がる。堂々としたストラクチャーがあり熟した果実のノートの官能的なフィナーレは終わりがないように感じる。
テイスティング コメント
黄金がかったイエローの色調。パンやアーモンド、香ばしい香り。レモンや白桃、リンゴの花、アカシア、石灰的なミネラルのノート。オレンジピールやほのかな蜂蜜のニュアンスも感じる。口に含むとフレッシュでなめらか。ミネラルを含み、しっかりとしたトラクチャーがありピュアさ、洗練された果実味が口内を満たしていく。爽やかな飲み口にも味わいはリッチでパワフル、その上でフィネスを纏うエレガントなスタイル。後には引き締まった酸の余韻、僅かな苦みが心地よい。
合う料理 甲殻類のグリル、フォワグラの蒸し焼き、仔牛 クリームソースなど。
2023年7月試飲
ドメーヌ コルディエ ペール エ フィス
1930年代に創業されたドメーヌ。マコネ地区の老舗であり、その牽引者としての役割は大変偉大なものです。ブルゴーニュ ワイン専門誌『ブルゴーニュ オジュルデュイ』で、2005年のブルゴーニュNo.1のヴィニュロンに選ばれるなど、その名は広く知られ、ラフォン、ルフレーヴを始め、近年マコネ地区に注目し生産を開始したブルゴーニュ屈指の生産者でさえも、教えを請いに彼の元を訪れています。
現在の当主、1967年生まれのクリストフ コルディエは大変意欲的で、1995年から数多くのキュヴェに分けて販売し、マコネの細やかなテロワールを表現することに注力しています。彼が手がけるワインは、ブドウが最良の状態に熟成するまで収穫を遅らせるため完熟した味わいが特徴的で、ブドウが育まれた環境を如実に物語っています。低収量のブドウから生み出されるワインは時としてコート ド ボーヌのグラン クリュ クラスをも凌駕する勢いです。
畑は緑に覆われており、ブドウ栽培にはリュット レゾネを採用しています。「機械にはそれなりの利点はあるが、ブドウにとっては人の手の方が好ましい」という信念から、除葉はもちろん、収穫も手作業で行っています。収量は極めて低く、ブドウが最良の状態に熟成するまで収穫を遅らせています。醸造は、空気圧で圧搾後、木製の発酵桶もしくはステンレスタンクで自然酵母を用いてアルコール発酵。マロラクティック発酵と熟成は澱引きせずに行います。清澄はしないが、軽くフィルターを掛けます。
パーカーズ ワイン バイヤーズ ガイド第7版 4ツ星評価!
クリストフ コルディエは途方も無いエネルギーと野望を持っているようだ。マコンで最も優秀なドメーヌの1つとして挙げられる自身のドメーヌに加え、ボージョレやコート ド ボーヌに及ぶネゴシアン ラベルの様々なワイン用に果実を購入している。鮮やかな果実味と新樽比率の高さはコルディエの真骨頂であるが、決して上辺だけの浅薄なワインではなく、香りや深いミネラルの入り組んだ巧妙さにも欠けることはない。