ドメーヌ マルトノ マラール サン ロマン ラ ペリエール レ ヴィエイユ ヴィーニュ 2021
1.58ha。石灰質に勝る粘土石灰質土壌。樹齢は約40年。樽で発酵後、新樽率30%で14ヶ月間熟成。サン ロマンらしいミネラル感と、ヴィエイユ ヴィーニュに由来する濃密な果実味が特徴です。
テイスティング コメント
輝きのあるゴールド / イエローの色調。香りはサンザシ、菩提樹、続いてエキゾチックなフルーツのアロマ。そしてバニラ、スパイシーなオークの香り、ミネラルのノートが混ざり合う。味わいはしなやかで豊かなミネラル分、溌剌とした酸味が印象的。透明感に溢れた鮮やかな果実味。現時点で多少若いが、熟成可能なポテンシャルを秘めている。初日よりは二日目。時間をかけてお楽しみを。数年の熟成で、よりまろやかになり甘美な余韻へと導く。
合う料理 野菜のマリネ、ムニエル、キノコ・豚肉のソテー、フライなど。
2023年12月試飲
ドメーヌ マルトノ マラール
『サン トーバン、サン ロマン、ペルナン ヴェルジュレスなどの村のワインはムルソー、ピュリニー モンラッシェ、シャサーニュ モンラッシェ、アロース コルトンのものよりも「劣る」とかつては考えられていたのだが、気温の高い夏のおかげで現在では少なくともそれらに並ぶようになった。』(ジャンシス ロビンソン)
一般的に、冒頭の3つの村などのワインは、その後に列記された著名村のワインよりもお財布に優しいわけですから、ブルゴーニュワインラヴァーにとっては朗報と言えるでしょう。
マルトノ家は、ぶどう栽培家としての歴史を1387年まで遡ることができるという(日本は室町時代 !)、サン・ロマン村の名門です。19世紀半ばには自社ビン詰めを開始し、長らくフランス国内を中心にワインを販売してきましたが、2010年、23代目のダミアンが継承したのをきっかけに、輸出にも目を向けてくれるようになりました。
「ブルゴーニュのヴィニュロンやクルティエにサン ロマンのイメージを訊けば、全員が「岩、石、石灰質、ミネラル」と答えます。この村の畑は標高が高く(300~400m)、重厚な岩石基盤に乗った石だらけの急斜面畑であり、大部分は白亜質を含む石灰質土壌です。まさしくミネラリーなワインを造るためにあるようなテロワールなのです」。
『昔のサン ロマンはミネラルや酸がやや突出して感じられるきらいがありましたが、近年は温暖化のためかぶどうが毎年完熟するようになり、果実味がたっぷりとのるようになりました。「新 サン ロマン」とも言うべき今のスタイルでこそ、ミネラルの真の旨味を堪能していただけると思います』(ダミアン・マルトノ)。
ダミアンの作品は、果実味とミネラルがとりわけ高い次元で両立しています。ぜひ美味しいお料理とともにお召し上がりください。