レオポルド・プリモ・ディ・トスカーナ デコ 2015
醗酵:オーク樽/主醗酵後、オーク樽にてマロ・ラクティック醗酵
熟成:オーク樽熟成 6カ月(8000L、フランス産、新樽比率80%)/瓶熟成 3カ月以上
【テイスティング・コメント】
紫がかった深いルビー。粘性は高め。香りにはブラックチェリーやカシスのコンポート、スミレ、ブラックペッパー、ハーブ、ローストしたオークのノートが混じり合う。エスプレッソやビターチョコなどの香ばしい香り、そしてバルサミコや濡れた石、鉄、ミネラルのニュアンスが続く。アタックはなめらかで、しっかりとした骨格を持ち、凝縮した果実感で満たされる。旨みが集約された黒系果実にスパイシーなオークのヒント。ミネラルの構造が洗練さを与えており、辛口で、アルコール感のあるボディを持つ。力強いカベルネと柔らかなメルロとの融合、互いの個性を見事引き出し合い、心地よいタンニンと綺麗な酸が感じられる。合わせるお料理は、赤身の肉料理やサラミ、トマトソース料理、コクのあるチーズなど。
※2017月4試飲
■レオポルド・プリモ・ディ・トスカーナ
トスカーナ沿岸部、ビッボーナの地で2004年春に設立された家族経営ワイナリー。オーナーのニコラ・ダリア氏は、以前から兄弟と共に果樹苗木販売業を営んでいました。幼い頃からの夢であった自分のワイナリーを持つため、農業経営についての勉学を修め、1996年に31haの土地を購入。その後、世界的に有名な醸造家であるステファノ・キオッチョリ氏をコンサルタントに迎え、ワイナリー開設に至りました。
「リトル・ボルドー」と呼ばれるテロワールで、有機栽培を実践
この場所はイタリアを代表する銘醸地「ボルゲリ」と同じ沿岸部の丘陵地にあり、同様の気候が存在します。ボルゲリは、「The Little Bordeaux(リトル・ボルドー)」と呼ばれるテロワールがあり、国際ブドウ品種には理想的な栽培地域とされています。地理的条件には、常に海からの強い風があり、沿岸部である土壌からブドウ樹がヨウ素の摂取量が高く、ブドウ畑は温暖で素晴らしくバランスのよい条件が整っているのです。
また、レオポルドでは植物生理学に基づき、ブドウ樹が植物としての生理機能のバランスが取れていることが、良い収穫を迎える為の重要ポイントと考えています。このため「ビオ・ナチュラル」というコンセプトで、化学薬品を使用せずに有機栽培農法を実践しています。しかし公的機関による認証は存在しません。オーナーのダリア氏の哲学として、自然派としての認証は意味がないと考えているためです。