フランツ・ケラー グラウブルグンダー オーバーベルゲナー・バスガイゲ エアステ・ラーゲ 2016
熟成:ステンレスタンク&大樽8カ月
バイオリンのように見える独特な畑は、スモーキーでミネラル豊かなワインを生み出します。果実味豊かで非常にリッチでありながら中心を支えるミネラルが全体にエレガントさを与えています。
テイスティング・コメント
グリーンがかった淡いレモンイエローにシルバーのトーン。粘性は中程度。香りにはリンゴや洋梨、メロン、シトラスなどの果実香にペッパーやジンジャーなどのスパイシーな香り、スイカズラ。そしてナッツやブリオッシュなどの芳しい香りが広がり、スモーキーで力強いミネラルのニュアンスが感じられる。口に含むと爽やかでピチピチと弾けるクリスピーな飲み口。エキス分に富んだリッチな果実味ながらエレガントで豊富なミネラルが軸となる。白桃、リンゴや洋梨のコンポートを思わせる豊かな風味に満ち瑞々しく酸味はまろやかでバランスがよい。柔らかな中にもコク・ボディ感が備っておりキレのよいアフター、果実とミネラルが混ざり合う余韻をもつ。合わせるお料理は、蟹、ボリュームのある・こってりとした味付けの魚介料理、ラム・鶏肉の香草焼き、豚肉の生姜焼き、和食など。
2018年5月試飲
フランツ・ケラー
ドイツガイド誌「Eichelmann」5つ星生産者
2010年にドイツの赤ワイン生産者NO.1に贈られる「BESTE ROTWIEN KOLLEKTION」に選出された紛れもないドイツ赤ワインのトップ生産者
料理と合わせる為の、すべての人にとって魅力的なワイン
長きにわたり一流の品質の辛口ワインを造ることで知られているカイザーシュトゥールのカリスマ的生産者、フランツ・ケラーは1893年にワイン貿易商として創業します。所有している1969年以来ミシュラン1つ星を獲得しているレストラン“シュヴァルツァー・アドラー”用のワインをつくる為に、第2次世界大戦後からブドウ畑を購入、ブルゴーニュを手本としたワイン造りをスタートしました。
4代目であるフリッツ・ケラー氏は自らのワインを「質の高いワインだが、策を凝らしたような仰々しさはなく純粋で明快、限られた人の為の贅沢品ではなく、料理と合わせる為のすべての人にとって魅力的なワイン」と表現しています。
最上の生産者がひしめく『カイザーシュトゥール』
バーデンの優れたエリアとしてまず名前があがるのがカイザーシュトゥールです。原始時代の火山活動により標高557mまで隆起し、その標高の190m~400mの斜面にブドウ畑が広がっています。豊富な日照量と火山性土壌の恩恵により、果実味豊かでありながら繊細な質感の質の高いピノ・ノワール、また芳醇且つ複雑、力強いと同時に洗練されたピノ・グリが生まれます。ケラーをはじめ、ブルゴーニュを意識したワイン造りを行うハイレベルな生産者がひしめきあう場所です。