ヴァッラーナ コッリ ノヴァレージ スパンナ 2018
0~25年の熟成に耐え、熟成と共にシガーや、革、タールのニュアンスが現れます。
熟成: 500lオーク樽で10~12ヶ月後セメントタンクで熟成
テイスティング コメント
褐色がかったルビーレッドの色調。香りはスミレ、バラのフローラルなアロマ。そして赤い果実にミント、シナモンやローズマリーなどのスパイスのノート。甘草、紅茶葉、なめし革のニュアンスも現れる。口に含むとなめらかでシルキーなタンニン、適度に酸があり繊細な味わいを支える。ピュアさ、伸びやかに広がる果実味。杯を重ねる度に旨みが増していく。それぞれの要素がバランスよく調和したエレガントな仕上がり。涼し気で飲み心地よい余韻。
合う料理 牛肉のたたき、ミートローフ、肉煮込み料理、茸料理、トマト系パスタなど。
2023年5月試飲
アントニオ ヴァッラーナ
ネッビオーロの原産地アルト ピエモンテ
アルト ピエモンテは、イタリアで最も素晴らしいワイン生産地のひとつで、イタリアを代表するワイン、バローロとバルバレスコに使用されるネッビオーロ種の原産地です。プリニウスの博物記には、紀元前196年に古代ローマ人がノヴァーラ近郊でブドウ栽培を行い、ブドウがSpanisと記されていることから、地元でスパンナと呼ばれるネッビオーロを指しているのではと言われています。
第一次世界大戦後、ほとんどのブドウ畑は荒廃し森となりました。ブドウ栽培より経済の復興を優先させていましたが、90年頃からEUの農業振興策などもあり、またこの地でブドウ栽培が再開されました。
地下25Kmにあったはずの土壌
アルト ピエモンテの中心部に位置するマッジョーラ。2億9000年前、世界7大陸がパンゲアと呼ばれた1つの大陸であった時代、この土地の火山が1000年に渡り大噴火し続け、巨大なカルデラを形成しました。その後、紀元前5000年~6000年前にアルプス山脈が形成され、地中25キロにあったカルデラの底が隆起し現在の地表となり、通常では地中深くにしか存在しない鉱物を見ることが出来ます。
酸性土壌から生まれる香り高いワイン
ネッビオーロから造られるバローロ、バルバレスコ、ヴァルテリーナ、アルト ピエモンテなどは、それぞれ最適な気候や土壌が異なり、同じ品種でも全く別の表情をもつワインになります。アルト ピエモンテは酸性土壌で、出来たワインは酸が多く含まれ、長期熟成に向くと言われています。