ファットリア ディ バルビ ブルネッロ ディ モンタルチーノ 2017
1892年より造られており青いラベルのブルネッロとして100年以上世界中で親しまれているバルビの中心的な銘柄。モンタルチーノ内の自社畑で採れる最高品質のサンジョヴェーゼ グロッソ100%にて造られる。伝統的なスタイルのブルネッロらしく緻密で骨格がしっかりとしており、凝縮した果実味と酸、タンニンが調和して、長い瓶熟成にも耐えうる長期熟成型。
テイスティング コメント
オレンジがかったルビー / ガーネットの色調。香りはブラックチェリーやプラムなどの果実香、甘草、シナモン、野生のハーブ、スパイスのノートが混ざり合う。加えて微かな柑橘類の香り。鉄や土っぽいニュアンスも感じる。口に含むとなめらかでしっかりとした構造。凝縮した果実味と生き生きとした酸味がバランスよく、引き締まったタンニンが味わいを支える。プラムやラズベリーの風味に甘いスパイスがアクセント。フレッシュな酸味が重たさを感じさせず余韻はエレガント、心地よいほろ苦さ。
合う料理 牛肉のグリエ、肉煮込み料理、ジビエ、ハンバーグなど。
2024年6月試飲
ファットリア ディ バルビ
1352年(日本では室町時代)には既にモンタルチアーノにぶどう畑を所有していた事が辿れ、シエナの貴族コロンビーニ家によりファットリア ディ バルビとして1790年に創設。1892年に先駆けとしてブルネッロ ディ モンタルチーノの元詰めを開始し、今日イタリアを代表する偉大で高貴なDOCGワインとして知られるブルネッロ ディ モンタルチーノの世界的名声を築き上げる事に多大なる貢献をしました。モンタルチーノの伝統を守りながらも革新的である事にこだわりを持ち、ヨーロッパ、アメリカ、アジアへいち早くブルネッロの輸出を始め、1969年に当時イタリアで初めて「スーパー タスカン」という呼称となったワイン、ブルスコ ディ バルビを生産。その他1960年代より有機肥料を使い始め、1968年にイタリア初の単一品種によるグラッパ、グラッパ ディ ブルネッロを手掛けるなど常にイタリアワイン業界をリードしています。現当主はステファノ コロンビーニ氏。
ワインスペクテーター2022年度TOP100でリゼルヴァ2016年が第2位の快挙
ワイン評価誌ワインスペクテイターが毎年11月頃に発表する年間TOP100の選ばれしワインの中で第2位にバルビのブルネロ ディ モンタルチーノ リゼルヴァ2016が選出。選定基準は品質やヴァリューはもちろん、いくら高品質のワインでもとてつもなく高価だったり、市場に出回らないワインであれば飲み手の手に届かない。そのため入手のしやすさなども選定基準に含まれる。
スラヴォニア産大樽との相性と古酒コレクション
スラヴォニア産の大樽は木材の厚みがあり硬く、フランス産やアメリカ産に比べニュートラル。サンジョヴェーゼとの相性が良くワインに骨格を与え、タンニンを和らげ、フレンチオークやアメリカンオークと比べワインに余計な要素を加えない。葡萄本来の味をストレートに表現してくれる。
温暖化への対策と考え
最低でも20年程前から起こっている現象で長い視点で考えるようにしています。すでに15年前から対策を行っており、日照から葉を守れる植え方(向き)に変更。収穫時期も早まりました。30年位前だと10月末くらいだったのが今は9月中旬。そして最も重要なのは収穫時からの徹底した温度管理。アルコール度数も変化しており30年前は12~12.5位だったが今日では13.5~14.5。しかし度数が上がっていても上質な酸を確保していれば重たく感じることはありません。この上質な酸の素晴らしさもバルビの特徴です。