クロ・デュ・ムーラン・オー・モワーヌ ブルゴーニュ クロ・ド・ラ・ペリエール ブラン 2014
樹齢:平均50年
醗酵:オーク樽、主醗酵後、オーク樽にてマロラクティック醗酵
熟成:オーク樽 12ヶ月
【テイスティング・コメント】
明るいイエロー。粘性は中程度。香りにはグレープフルーツやリンゴ、洋梨、アカシアのアロマにスパイシーなオーク、バニラ、炒ったナッツ、石灰的なミネラルのノート。新鮮味に溢れており、かつ品の良い趣、時間の経過とともに仄かに蜂蜜のニュアンスが感じられる。アタックはソフトでなめらか。果実味豊かで漲るようなミネラルとバランスのとれたクリーンな酸味が印象的。柔らかで伸びやかな風味の広がりの中に味わいが集約し、しっかりとした核を持つ。まろやかなテクスチャー、ふくよかながら重すぎない十分なコクを備えたエレガントな仕上がり。アフターには果実とオークのフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、白身肉や魚介を中心とした料理が中心、カルパッチョや唐揚げ、フライ、寿司はもちろんだし昆布の煮物やきんぴらなどもおすすめ。
※2016年9月試飲
■クロ・デュ・ムーラン・オー・モワーヌ
ワイナリー名にもなっている「クロ・デュ・ムーラン・オー・モワーヌ」は10世紀にシトー派修道僧によって発見された神秘的な区画です。962年から6世紀にわたって、シトー派の修道僧によって耕作が続けられていました。2008年から元々はホテル経営をしていたアンドリュー家がこの土地を「再発見」することで新たな夢がスタートしました。
「ボーヌのトップ」を目指す、期待の新世代
オーナー兼醸造家であるジョルダン氏はこの地に定住。ディジョン大学にて醸造学を修め、3年のあいだ彼は栽培・醸造チームと意見交換をしながら、品質の向上に努めてきました。ウィリ・ルランド氏(モンティーユに長く勤めていた人物)を迎え入れ、共同で畑の管理も行っています。ジョルダン氏は都会人として洗練された人物ですが、ワイン造りにおいては大地に根ざした考え方を持っています。ビオディナミおよびビオロジックの実践、地中微生物の動きを活発にすること、光合成を活発に行うようにすることによって、彼の所有する古木はより自然に、品質の高いワインを産み出しています。
新星ドメーヌとして快挙
リーデル社が選ぶ、6つの素晴らしきドメーヌに選出!
2012年5月、リーデル社が発表する新・ブルゴーニュグラスのプロモーション・トリップがあり、リーデル社が選ぶ「6つの素晴らしいドメーヌ」が訪問先に選ばれました。その他選出された顔ぶれはエティエンヌ・ソゼ、ルイ・ジャド、アルベール・ビショー、ジョセフ・ドルーアン、メオ・カミュゼといったスターたち。クロ・デュ・ムーラン・オー・モワーヌは設立間もないドメーヌとして唯一選出され、現地で既に高い注目を集める期待の新世代です。
ビオディナミを実践し、テロワールを尊重
ワイナリーではビオロジック・ビオディナミを実践しています。これはジョルダン・アンドリュー氏の考えに基づくポリシーで、巡り合った神秘的な土地のテロワールをしっかりと表現したいとの想いから。地中に生息する微生物の働きや土質を尊重しており、特に人工的な介入をあまり行わず、自然に任せるべき点は任せています。またこのワイナリーでは人口酵母を使用していません。さらに除草剤の使用も行わないため、手入れには非常な手間がかかります。土壌の手入れについては、すべて手作業で行い、パーセルごとに馬を使っての耕作を行い、土に空気を含ませるように柔らかく深く耕作を行っています。
10世紀から続く神秘的なオークセイ・デュレスの単独所有畑、「ムーラン・オー・モワーヌ」
ドメーヌを代表する単独所有畑、「ムーラン・オー・モワーヌ」。わずか3ha弱の土地ですが、様々な表情を持つ神秘的な区画といえます。1650年に建設されたワイナリーの建物の一部である教会には、500個にも上るつがいの鳩の巣があり、その長い歴史を物語っています。また区画内には小川も流れており、ブルゴーニュの畑としてユニークな景観を呈しています。粘土石灰質の土壌をもち、現在のブドウは1950年代に植えられた古木。非常にアロマティックで複雑性のあるワインを産み出します。