ポール・ルイ・マルタン ブリュット ブラン・ド・ノワール NV
瓶熟期間:3年以上
【テイスティング・コメント】
黄金がかった淡いストローイエロー。香りにはアプリコットや白桃、洋梨、リンゴのコンポートを思わせるフルーティーなアロマが支配的。オレンジピールやタイムなどのスパイスがアクセントとなり、トースト、ヘーゼルナッツ、石、爽やかなミネラルのニュアンスが複雑に混じり合う。香りのボリュームが豊かで、かつ洗練された趣。口に含むと繊細な発泡が心地よく瑞々しい果実感で満たされる。凝縮度は十分で肉厚なボディを備え、豊富なミネラルがしっかりとした骨格を形成。バランスがとれた上品な酸味、重心はさほど低くないが旨みが集約しており味わいの焦点が定まっている。円やかでシルキーなテクスチャー、コクと深みが感じられる。合わせるお料理は白身魚のフリットやムニエル、エビとアボカドのマヨネーズ和え、カリカリポテトなどがおすすめ。
※ 2016年5月試飲
■ポール・ルイ・マルタン
ポール ルイ・マルタンは、1864年にモンターニュ・ド・ランスの南部に位置するブージィで創立されたRM(レコルタン・マニピュラン/葡萄生産者元詰シャンパーニュ)です。 創立者のルイ・マルタン氏は、ブージィの協同組合を設立することにも注力し、設立時のプレジデントにも選出されている著名な人物です。 その後、1929年に息子のポールが後を継ぎ、伝統と品位を重んじたワイン造りを行っています。
ブージィ村は、シャンパーニュにある僅か17のグラン・クリュの中でも特に優れたピノ・ノワールを育む産地として有名であり、素晴らしい赤ワインの産地としても知られています。 白亜質の土壌で、イースト・サイドに位置する南向きの顕著なグラン・クリュの畑は、隣接している山により北風からも保護されている独自のテロワールを保っています。
所有する畑は7ha。この単一畑から年間およそ60,000本のみという極めて小規模な生産です。この上なく複雑でリッチなスタイルは、シャンパーニュの中でも屈指のグラン・クリュ「ブージィ」の個性と特徴を正に表現した極上のシャンパーニュと言えます。