ボデガ イヌリエータ ノルテ ロブレ 2021
標高350mの畑で、砂を多く含む粘土質土壌。フレンチオークの樽(新樽少々、残りは2、3回使用樽)で6ヶ月熟成させています。ブラックベリーやブルーベリーといった黒い果実の熟した香りは、次第にスパイシーになっていきます。果実味の下から軽くスモーキーな香りが感じられます。力強いアタックとたっぷりのボリューム、粘性があり、丸く熟しすぎないタンニンがあります。
テイスティング コメント
紫がかったルビーレッド。香りはブラックベリーやブルーベリー、カシスなどの果実香にミント、ブラックペッパー、ナツメグなどのスパイスのノート。軽いロースト香、カカオやコーヒー豆の香りなど。口に含むとしなやかで、力強いアタック。濃縮感があるが爽やかな酸とのバランスがとれており、しっとりエレガントな飲み口に。アルコール分が充実し程よいボリュームとコクを感じる。
合う料理 赤身肉料理、ソースを使った肉料理、塩漬け肉、オードブル、白身肉のシチューなど。
2023年7月試飲(2020年ヴィンテージ)
ボデガ イヌリエータ
牛追い祭りで有名なナバラ州の州都パンプローナから南へ約55kmにあるファルセスの郊外に、イヌリエータのボデガはあります。緑豊かで、風が強く風力発電が盛んな地域で、あちこちに強大な風力発電機を見ることが出来ます。イヌリエータという名前は、祖先が約100年前に葡萄を育てていた土地の呼び名で、ワインに対する情熱を持っていた祖先への賛辞として選びました。
畑は、元々がアルガ川だったため、石の多いのが特徴です。畑は海抜300mから500mの間の3つの異なった高度にあり、それぞれが違った土壌になっています。気候は恵まれていて、基本的に乾燥しており、気温も低めです。雨は多めなのですが、風が樹を乾燥させ、また夏の暑い時の気温を下げる働きもします。夏場にはボデガの前を流れるアルガ川の水を使い、必要最小限の量を一滴ずつ畑に落とします。
空調管理システムを完備した樽貯蔵庫では、5種類の違う樽を使用しています。3種類のフレンチオーク、2種類のアメリカンオークがあり、職人の手による違った樽を使うことにより、ワインに合わせて異なった樽のニュアンスが得られるようにしています。
ワイン造りのポリシーは、飲みやすいワイン(easy drinking)をリーズナブルな価格で提供すること。国や文化を問わず、誰にも愛される、親しみやすいワイン造りを目指しています。ナバラでソーヴィニヨン・ブラン100%のワインを造った最初の生産者です。他の生産者も真似てソーヴィニヨン ブランを植えたそうですが、満足いく品質に達している生産者はいないそうです。