シャトー・アベリス 2010
評価
2010VT コンクール・デ・グラン・ヴァン・ド・フランス・マコン2012:金賞受賞
テイスティング・コメント
エッジが褐色がかった濃いガーネット。香りはブラックベリーやブラックチェリー、イチジクのアロマに、クローブやナツメグなどのスパイス、リコリス、スモーキーなオークのノート。印象的なココアやチョコ、杉のニュアンス、さらにタバコ葉や皮革の香りが続く。香気が強く奥行がありよき熟成が感じられる。口に含むと柔らかくスムーズな飲み心地で、キメ細かなタンニンが溶け込む丸いテイスト。酸とのバランスがとれており厚みと共にしなやかさを併せ持つ。程よいビター感、絶妙の甘辛度。構造は明確で、柔らかな物腰と芯の強さを感じる。合わせるお料理は、牛フィレやラム肉のロースト、ジビエ、茸料理、バーベキュー、ラザニア、スモークサーモンなど。
2019年8月試飲
シャトー・アベリス
シャトー・アベリスは、サン・テミリオンの銘醸シャトー・クースポードをはじめ、ボルドー右岸を中心に数々の優れたシャトーを所有するオーベール家が2004年からオーナーとなっています。
ワインメーカーはオーベール家のご息女アメリ・オーベール氏(Amelie Aubert)。ワイン名となる「アベリス」は彼女の二人の子供たち、アベル(Abel)とアリス(Alice)の名前に因んでいます。
畑面積は2.3ヘクタールで、サン・テミリオンの南部、ヴィニョネ(Vignonet)に位置しています。土壌は砂と砂利が混ざる構成となっており、メルロが中心に植えられています。栽培はリュット・レゾネを実践し、品質を高めるためにグリーンハーベストを行っています。
醸造は伝統的な方法で行います。収穫した葡萄は40hlのステンレスタンクで発酵させます。その後、フレンチオークのバリックで18ヶ月から20ヶ月熟成させます。しっかりと濃い色合い。ブラックベリーやブラックチェリーの濃厚でパワフルなアロマに加え、心地よい樽、かすかにカカオのニュアンスが感じられます。タンニンはスムーズでまろやかな口当たりです。