テッレ・デル・バローロ バローロ・ウンディチコムーニ アルナルドリヴェラ 2013
複数の村のベストの葡萄を集結させて造るテッレ・デル・パローロの自信作
ラベルにはバローロを産する11の村(ウンディチコムーニ)の形が描かれています。テッレ・デル・バローロは11の村全て畑を持っており、葡萄栽培農家、その畑を結びつける姿を描いています。ヴェルドゥーノ、ラ・モッラ、カスティリオーネ、セッラルンガ村の畑の葡萄を使用。土壌は粘土石灰質。収穫は100%手摘みで行います。マロラクティック発酵、熟成はフレンチオーク樽で行います。熟成期間は20ヶ月、全体の25%は500Lのトノー(新樽ではない)、50%に25hlの大樽、残り25%は50hlの大樽を使います。ボトリングした後、さらに8ヶ月瓶熟させます。リッチでバランスのとれた伝統的なバローロです。
評価
2013VT ワイン・スペクテーター2018:93点&TOP100選出
テイスティング・コメント
エッジが僅かにオレンジがかったルビーレッド。アロマはフローラルで、キルシュ、ストロベリー、プラム、リコリスの香りにバラのドライフラワー、アニス、シナモンなどスパイスのヒント。そして甘いタバコや紅茶、レザーの香りが広がり奥に砕いたペッパーのようなニュアンスも。口に含むとスムーズでしなやか。質感のある風味豊かな味わいで、洗練されたタンニンがやさしく包み込む。表情は明るくヴィヴィッドvividで、綺麗な酸とのバランスが良い。タンニンが豊富だが舌触りはシルキーでエレガント、フィニッシュには芳しい果実とオークのフレーヴァーが持続する。今飲むのであれば早めの抜栓か、デカンタージュを。合わせるお料理は、牛や仔羊のロースト、トリュフを添えた肉料理、牛やカツオのたたき、ジビエ、キノコ料理など。
2019年10月試飲
テッレ・デル・バローロ
1958年にこの地域の40の生産者によって設立された組合で、現在は約400のメンバーを擁しています。オーナーは、マッテオ・ボスコ氏。バローロとその周辺に710haの畑を持ち、ドルチェット、バルベーラ、ネッビオーロ、バローロなどを生産しています。二人のアグロノミスト(農学者)が、畑での作業から収穫時期まで細かく指導しています。
エノロゴを中心とした素晴らしいチームにより品質向上
エノロゴは若手のダニエーレ・ポンツォ(‘77年生)氏。ダニエーレはアルバの醸造学校を出た後、ジュゼッペ・カヴィオラやガヤで経験を積み、2003年にテッレ・デル・バローロに移り、2007年からメインのエノロゴとして働いています。「品質を向上させるために様々な試みをし、またモダンな要素を否定する訳ではないが、出来上がったものをみると守り守っていることが分かってもらえると思う。」と語ります。
ダニエーレは、同じワインを異なる樽に入れ、違いをチェックする樽の研究室を持っています。樽熟成は、初めに試飲して樽を決め、1年後に試して次にどの樽を使うかを決めるという過程を経て、その後ブレンドしタンクで保存します。「樽の使い分けは画家が色を選ぶようにいろいろ変えるので説明は難しい。」 他には、冷却装置付きタンクや、ミクロ・ブラージュ、窒素充填出来る瓶詰めラインなどもあります。大きな組織のメリットは、良い畑、良いワインだけを選んで瓶詰め出来ることで、毎年買った葡萄の30%前後をバルクで売っています。
優良生産者として掲載
バートン・アンダーソンの「ポケットブック・イタリア・ワイン」にバローロ、バルベーラ・ダルバ、ネッビーロ・ダルバ、ドルチェト・ダルバ等の優良生産者として掲載されています。また、上位クラスの畑名付きのワインは、ガンベロ・ロッソ「ヴィニ・ディタリア」で1~2グラスを付けて、高く評価されています。
テッレ・デル・バローロの「最上級ブランド」“アルナルドリヴェラ”
アルナルドリヴェラ・シリーズは2013年からスタートしたテッレ・デル・バローロの新しいプロジェクトです。最高の品質のワインを造るため、栽培農家の中で、特に優れた畑を持っている数軒と新たな契約を交わしました。その内容は、従来の葡萄の量に対して支払うのではなく、畑の面積に対して対価を支払うというものです。これによって栽培農家は収入減の心配なく、思い切った収量制限を行うことが出来、質の高い葡萄を育てることが出来ます。ワイン名にあるアルナルドリヴェラは、1958年にテッレ・デル・バローロを創設し、このエリアのワイン造りの発展に貢献したアルナルド・リヴェラ氏に敬意を表してつけられています。