テッレ デル バローロ バローロ ウンディチコムーニ アルナルドリヴェラ 2017
複数の村のベストの葡萄を集結させて造るテッレ デル パローロの自信作
キュヴェ名は、バローロを産することの出来る「11の」(ウンディチ)+「村」(コムーニ)という意味です。ラベルの円形のロゴは、それぞれ色が異なり、11の村を表しています。11の村から、その年の最高の葡萄を選んで造ります。リッチでバランスのとれた伝統的なバローロです。土壌は粘土石灰質です。除梗、破砕します。発酵前に、12~14度の低温で2日間コールド マセレーションさせます。ステレスタンクで20~30度に温度管理しながら13日間発酵させます。マロラクティック発酵と熟成はフレンチオーク樽で行います。大樽で26ヶ月、その後コンクリートタンクで6ヶ月熟成させます。熟した果実味の中にスパイスの要素が感じられ、ベルベットのようにしなやかでエレガント、持続性があります。
評価
2017VT ワイン スペクテーター2021: 92点獲得
2017VT ワイン アドヴォケイト2021: 92点獲得
テイスティング コメント
エッジがオレンジがかったルビー、ガーネットの色調。香りはチェリーやラズベリー、イチジクのアロマとスミレ、バラの花弁を思わせるフローラル ノート。加えて甘草、シナモン、タールなどのスパイスの香り。紅茶葉、レザー、野生のハーブのような香りも感じる。口に含むとスムーズでしなやか。野性味が溢れ、包み込むようなタンニン、しっかりとした構造をもつ。深みのある味わいで溶け込んだ酸味、バランスよく仕上がっている。ようやく飲み頃に入ってきた。甘美で持続性の余韻。
合う料理 牛や仔羊のロースト、トリュフを添えた肉料理、ジビエ、キノコ料理、サラミなど。
2024年6月試飲
テッレ デル バローロ
1958年にこの地域の40の生産者によって設立された組合で、現在は約400のメンバーを擁しています。オーナーは、マッテオ ボスコ氏。バローロとその周辺に710haの畑を持ち、ドルチェット、バルベーラ、ネッビオーロ、バローロなどを生産しています。二人のアグロノミスト(農学者)が、畑での作業から収穫時期まで細かく指導しています。
エノロゴを中心とした素晴らしいチームにより品質向上
エノロゴは若手のダニエーレ ポンツォ(‘77年生)氏。ダニエーレはアルバの醸造学校を出た後、ジュゼッペ カヴィオラやガヤで経験を積み、2003年にテッレ デル バローロに移り、2007年からメインのエノロゴとして働いています。「品質を向上させるために様々な試みをし、またモダンな要素を否定する訳ではないが、出来上がったものをみると守り守っていることが分かってもらえると思う。」と語ります。
ダニエーレは、同じワインを異なる樽に入れ、違いをチェックする樽の研究室を持っています。樽熟成は、初めに試飲して樽を決め、1年後に試して次にどの樽を使うかを決めるという過程を経て、その後ブレンドしタンクで保存します。「樽の使い分けは画家が色を選ぶようにいろいろ変えるので説明は難しい。」 他には、冷却装置付きタンクや、ミクロ ブラージュ、窒素充填出来る瓶詰めラインなどもあります。大きな組織のメリットは、良い畑、良いワインだけを選んで瓶詰め出来ることで、毎年買った葡萄の30%前後をバルクで売っています。
優良生産者として掲載
バートン アンダーソンの「ポケットブック イタリア ワイン」にバローロ、バルベーラ ダルバ、ネッビーロ ダルバ、ドルチェト ダルバ等の優良生産者として掲載されています。また、上位クラスの畑名付きのワインは、ガンベロ ロッソ「ヴィニ ディタリア」で1~2グラスを付けて、高く評価されています。
テッレ デル バローロの「最上級ブランド」“アルナルドリヴェラ”
アルナルドリヴェラ シリーズは2013年からスタートしたテッレ デル バローロの新しいプロジェクトです。最高の品質のワインを造るため、栽培農家の中で、特に優れた畑を持っている数軒と新たな契約を交わしました。その内容は、従来の葡萄の量に対して支払うのではなく、畑の面積に対して対価を支払うというものです。これによって栽培農家は収入減の心配なく、思い切った収量制限を行うことが出来、質の高い葡萄を育てることが出来ます。ワイン名にあるアルナルドリヴェラは、1958年にテッレ デル バローロを創設し、このエリアのワイン造りの発展に貢献したアルナルド リヴェラ氏に敬意を表してつけられています。