マテッラ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー ラザフォード 2011
テイスティング・コメント
赤紫がかった深いガーネット。粘性は高め。香りには熟したブラックベリーやカシスリキュール、ジャムなどの凝縮した果実香にスミレ、ミント、ドライハーブ、ブラックペッパーやクローブなどのスパイシーなノート。樽香は品が良く芳しくも仄かな甘さがありバニラやモカ、チョコを思わせる。そしてタバコ、皮革、ナツメグの香り、湿った土やミネラルのニュアンスが現れさらなる複雑性・奥行に富む。アタックはなめらかでボリューミー、芳醇な果実感で満たされる。エキス分豊かでミネラルを含み、ブラックチェリーにココアパウダー、スパイスの風味が混ざり合う。タンニンは厚みがありカベルネ主体らしいしっかりとした骨格はもちろんだが全体に柔らかでふんわりとした質感と口当たりのスムーズさが好印象。グリセリン分が豊かで申し分のないアルコール感、フィネスを纏うまろやかなコクが備っている。バランスのよい仕上がり、突出した長く続く余韻を持つ。合わせるお料理は、赤身肉料理、鴨肉のロースト、スペアリブ、コクのあるチーズなどがおすすめ。
2016年12月試飲
「マテッラ」 ザ・キュナット・ファミリー
情熱・家族・自然・信頼性の追及
キュナット・ファミリー・ヴィンヤーズでは、『人生の夢 ~毎年やってくる収穫期を辛抱強く耐え抜くブドウの木の1本1本、新しい顧客との出会いへの喜び、家族経営の楽しみ』を育んでいます。マテッラとは「母なる地球」という意味で、マテッラのワインが育てられているキュナット・ファミリー・ヴィンヤーズは、テロワールを反映し、冷涼気候の場所に手作業でブドウを植え付け、魅惑的で複雑なワインを作れる非凡な才能を持つ熱心なチームがいる集合体と言えます。マテッラのワインは、ナパ・ヴァレーのオーク・ノル地区の畑からのもので、この場所は深いレベルの豊富な沖積土とすぐれた微気候が特徴です。
ザ・キュナット・ファミリー
ブラインアン・キュナットは、中西部の農場で働いていた若い頃から興味と敬意をもって農業を営んでいましたが、やがてそれが彼の人生への情熱と夢へと発展していきました。ブラインアンと彼の妻であるミキは、広範囲に及ぶ旅行を通して、色んなワイナリーを巡り、畑を散策し、地元の味を楽しんだのでした。初めてナパ・ヴァレーを訪れた時に、自然の美しさと地元の人の歓迎に触れ、また、この土地から生まれる非常に優れた品質のワインに出逢ったことで、まさに家族の夢へのヒントを得たのでした。そして2007年、ブライアンは、ワインに対する愛と、ナパ・ヴァレーのオーク・ノル地区の50エーカーの土地を購入することで、彼の夢であった農業を営むことを実現させました。
キュナット・ファミリーはワイナリーの運営に日常的に関わっています。長女のニーナは、テイスティングルームの監督として、または、広報担当として2007年からナパで働いています。次女のエイミーは、コーネル大学にて芸術修士を取得、製品のラベルやそれに付随するもののデザインを手伝っています。加えて、ブライアンの兄弟や親族は、マテッラへ投資している援助者であると同時にこのブランドの支持者でもあります。
マテッラのワインは全て、その土地、そのブドウ、キュナット・ファミリーがワインの1本1本に注いでいる情熱、ナパ・ヴァレーの栽培状況とテロワールからもたらされる頑ななまでの一貫した品質、この全てを完璧に表現しています。ブライアンとその家族は、マテッラのワインを通して、彼らの夢をみなさんとシェアできることを楽しみにしています。
ワインメイキング
その土地に最も適したブドウの木を植えるところから、ボトリングする直前の最終ブレンドの決定、また、ラベルやパッケージのデザインからオーダーするところまで、キュナット家の家族はワインメイキングのどこかに携わっています。
さらに、「ダックホーン」等で活躍していた“ブルース・レガリア氏”、「カール・ローレンス」のオーナー&ワインメーカー“マイケル・トルヒーヨ氏”の2人をコンサルティング・ワインメーカーとして加え、その妥協無き頑固な品質追求を確実なものとしているのです。