マテッラ カベルネ ソーヴィニヨン ヒドゥン ブロック ナパ ヴァレー 2017
「ヒドゥン ブロック」はナパの北西部に位置するダイアモンド マウテンの畑。マテッラが所有するオーク ノルの畑はメルロ向きの粘土質土壌がメインのため、カベルネだけは信頼できる葡萄農家と契約をして購入しています。一般的には葡萄農家との契約は2~5年スパンで行われるところ、マテッラでは厳選した良質の畑のためには10年以上の長い契約を交わします。このため、葡萄農家との連携を密にし、マテッラの目指すスタイルの土壌、樹を得ることができます。
『軽くトリュフで香りづけをしたブラウニーのようだ』とマテッラのエキスパートたちは表現しています。山のエリアの葡萄らしく適度な酸がきちんとその役割を果たし、リッチでバランスが良く、スムーズな口当たりにまとめあげています。
熟成: フレンチオークで21ヶ月。
テイスティング コメント
深く濃いルビー/ガーネット。ブラックチェリーやプラム、カシスのコンポートの香りに、ミント、ナツメグ、ブラックペッパーなどのスパイスのヒント。そしてバニラ、軽いロースト香に、ココアやダークチョコなど深みのある香りが鼻腔をくすぐる。他にタバコ、レザー、トリュフの香りも感じる。口に含むと厚みがありかつスムーズ。大胆な広がりを見せるジューシーな味わいで、親しみやすくも品がよくまとまりが良い。酸味は穏やかで溶け込んだタンニンから繊細さが際立ち、シルキーな質感と粘性が感じられる。カベルネ主体らしくしっかりとした構造、その上でふんわりとしたと口当たりが好印象。合わせるお料理は、赤身肉料理、鴨肉のロースト、スペアリブ、厚切りベーコンのグリルなど。
2020年8月試飲(2014年ヴィンテージ)
「マテッラ」 ザ キュナット ファミリー
情熱・家族・自然・信頼性の追及
キュナット ファミリー ヴィンヤーズでは、『人生の夢 ~毎年やってくる収穫期を辛抱強く耐え抜くブドウの木の1本1本、新しい顧客との出会いへの喜び、家族経営の楽しみ』を育んでいます。マテッラとは「母なる地球」という意味で、マテッラのワインが育てられているキュナット ファミリー ヴィンヤーズは、テロワールを反映し、冷涼気候の場所に手作業でブドウを植え付け、魅惑的で複雑なワインを作れる非凡な才能を持つ熱心なチームがいる集合体と言えます。マテッラのワインは、ナパ ヴァレーのオーク ノル地区の畑からのもので、この場所は深いレベルの豊富な沖積土とすぐれた微気候が特徴です。
ザ キュナット ファミリー
ブラインアン キュナットは、中西部の農場で働いていた若い頃から興味と敬意をもって農業を営んでいましたが、やがてそれが彼の人生への情熱と夢へと発展していきました。ブラインアンと彼の妻であるミキは、広範囲に及ぶ旅行を通して、色んなワイナリーを巡り、畑を散策し、地元の味を楽しんだのでした。初めてナパ ヴァレーを訪れた時に、自然の美しさと地元の人の歓迎に触れ、また、この土地から生まれる非常に優れた品質のワインに出逢ったことで、まさに家族の夢へのヒントを得たのでした。そして2007年、ブライアンは、ワインに対する愛と、ナパ ヴァレーのオーク ノル地区の50エーカーの土地を購入することで、彼の夢であった農業を営むことを実現させました。
キュナット ファミリーはワイナリーの運営に日常的に関わっています。長女のニーナは、テイスティングルームの監督として、または、広報担当として2007年からナパで働いています。次女のエイミーは、コーネル大学にて芸術修士を取得、製品のラベルやそれに付随するもののデザインを手伝っています。加えて、ブライアンの兄弟や親族は、マテッラへ投資している援助者であると同時にこのブランドの支持者でもあります。
マテッラのワインは全て、その土地、そのブドウ、キュナット ファミリーがワインの1本1本に注いでいる情熱、ナパ ヴァレーの栽培状況とテロワールからもたらされる頑ななまでの一貫した品質、この全てを完璧に表現しています。ブライアンとその家族は、マテッラのワインを通して、彼らの夢をみなさんとシェアできることを楽しみにしています。
ワイン メイキング
その土地に最も適したブドウの木を植えるところから、ボトリングする直前の最終ブレンドの決定、また、ラベルやパッケージのデザインからオーダーするところまで、キュナット家の家族はワインメイキングのどこかに携わっています。
ワインメーカーは、2018年までは「ダックホーン」等で活躍していた“ブルース レガリアが、2019年からはチェルシー バレットが務めています。彼女はあの“ハイジ バレットの娘であり、ハイジが共同経営者であるアミューズ ブーシュ、オー ソメの造り手も務めている話題の女性醸造家です。また「カール ローレンス」で名声を博した“マイケル トルヒーヨ”をコンサルティング ワインメーカーとして加え、その妥協無き頑固な品質追求を確実なものとしているのです。
話題の女性醸造家: チェルシー バレット
チェルシー バレットはワインメーカーに囲まれて育ちました。父であるボーは、家族らと共に1972年からシャトー モンテレーナでワインを作っています。母のハイジは世界一のワインメーカーの1人と称され、スクリーミング イーグル、ダラヴァレ、彼女自身のブランドであるラ シレナやアミューズ ブーシュなどの創立ワインメーカーです。祖父のリチャード ピーターソンも有名なワインメーカーです。
チェルシーは学生時代のテイスティング ルームでのアルバイトを含め、若いうちからモンテレーナのセラーと畑で家族の事業を手伝いつつ育ちました。食事、化学、芸術への造詣が深く、その流れでワインつくりを追及することに惹かれました。カリフォルニア大学デイビス校に入学、ブドウ栽培と醸造学の学位を取得、2010年に卒業しました。
大学卒業後、世界中のワイン産地を広範囲に回り、オーストリアではマイヤー アム プァールプラッツ、オーストラリアではトゥー ハンズ、ナパ ヴァレーではオーパス ワンでインターンを務めます。 2012年にはジョエル ゴットでは専門家として、その1年後にはアシスタント ワインメーカーに昇格、2017年にはワインメーカーとなりました。同年にはアミューズ ブーシュとオー ソメの共同ワインメーカーとしてハイジに加わりました。さらには母と妹とのコラボレーションで自身のレーベルとなるアヴィアトリックスを立ち上げました。