モリスファームズ アッヴォルトーレ 2011
畑の向きは南西です。収穫量は17hl/ha。発酵は温度管理されたセメントタンクで行ない、25日間のマセラシオンの間、1日に2回ポンピングオーバーを行ないます。マロラクティック発酵は225Lのバリック(新樽80%)で行ないます。さらにその後、12ヶ月程バリックにて熟成。その間、ラッキングを1回行います。市場に出す前に6ヶ月瓶熟させます。
★良いヴィンテージにしか造られないスペシャル・キュヴェです。
「2011年は凄くポテンシャルが高い。将来、偉大なワインとなる。」エノロゴのエミリアーノ談。
★評価
2011VT ビベンダ2015:4房獲得!
2011VT ガンベロ・ロッソ・ヴィーニ・ディタリア2015:2グラス獲得!
2011VT エスプレッソ・イ・ヴィーニ・イタリア2015:16点獲得!
2011VT イ・ヴィーニ・ディ・ヴェロネッリ2015:3星/93点獲得!
【テイスティング・コメント】
エッジが赤紫がかった深いルビー。粘性は高め。香りには熟したブラックベリーやカシス、プルーン、イチジク、ドライフラワー、リコリス、タイムやブラックペッパーなどのスパイス、芳しいオークのノートが混じり合う。ローストしたコーヒー豆やカカオなどの独特のスモーキーさ、そしてバニラ、タバコやレザー、シナモンの香りが続く。複雑でリッチな奥行をもつ。アタックはソフトでなめらか。厚みのある濃厚な果実味が広がり、しっかりとした酒質にも柔らかで、キメ細かなタンニンと溶け込んだ酸味が絶妙の調和をみせる。濃縮感はもちろんのことアルコール感が充実しており味わいは幾重にも層を成す。上級ワインに見られるような質感とまろやかなコクを備えており香り同様のスモーキーさ、果実とともに芳しいオークのフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、ローストした赤身肉やピーマンの肉詰め、デミグラスソースを使った料理、ハンバーグ、鶏肉のトマトソース煮、茸のリゾットなど。
※2017月9試飲
■モリスファームズ
モリスファミリーは何世代にも渡り農業に従事してきました。その後、葡萄栽培を専門に行なうようになりました。畑への投資、そして強い情熱と意志のおかげで、最大限の素晴らしい結果が得られています。現オーナーはジュリオ・パレンティーニ氏、エノロゴはウンブリア、エミーリア・ロマーニャ、カリフォルニアなどで活躍する“アッティリオ・パリ”氏、アグロノミストはオルネライアなどのコンサルタントもするアルドレア・パウレッティ氏です。モリスファームズのワインはエノテカ・ピンキオーリを初めとした星付きレストランでリストに載せられています。モッレリーノ・ディ・スカンサーノが2007年からD.O.C.G.に格上げされたのは、モリスファームズと他の2つの生産者によるものであろうと、高く評価されています。
現在、2つの農園でワイン造りを行なっており、1つがマッサ・マリッティマの近くにあるファットリア・ポジェッティ(37ha)で「アッヴォルトーレ」と「モンテレージョ」を、もう1つはモレッリーノ・ディ・スカンサーノにあるポッジョ・ラ・モッツァ(33ha)で「モレッリーノ」と「リゼルヴァ」が造られています。
ファットリア・ポジェッティの畑は、粘土質でカルシウムが豊富という特徴があります。PH7.7の弱アルカリ性で、水はけの良い土壌です。畑の標高は海抜80~100m、畑は南西に面しています。ポッジョ・ラ・モッツァの畑は丘陵地で、標高は海抜100mほどです。土壌はPH6.3と酸性に近く、石、粘土、石灰岩がみられます。同じ畑の中でも、上部、中腹、下部で土壌が大きく異なります。肥料は牛糞メインで、オーガニックのものを使用、4~5年毎に化学肥料も調整のために使っています。害虫対策には、フェロモンを使用しています。収穫はアッヴォルトーレのみ手摘み、他は機械摘みで、選果テーブルを使用します。