モリスファームズ モレッリーノ・ディ・スカンサーノ 2015
樽は使用せず、ステンレスタンクで4ヶ月熟成させた後、瓶詰めし、出荷まで2ヶ月瓶熟させています。
テイスティング・コメント
輝きのある紫がかった濃いルビー。粘性は中程度よりやや高め。香りには赤い花、タイムやブラックペッパーなどのスパイスを基調に、赤や黒のチェリー、ラズベリー、プラムなどの果実香、洗練されたミネラルのノートが混じり合う。口に含むとなめらかで生き生きとした果実味が広がり、舌触りはビロードの様でしっとりとしている。キメ細かなタンニンと、酸味はまろやかで各々のバランスがとれおり、中庸のボディとコクが感じられる。酸の乗りがよくしなやかなフルボディで、アフターに果実のフレーヴァーと引き締まった酸の余韻が続く。単体というよりはぜひ料理と共に楽しみたい。合わせるお料理は、オードブル、エビチリやスパイシーな料理、トマトソース系パスタやピッツァ、鶏や豚肉のトマト煮など。
2018月6試飲
モリスファームズ
モリスファミリーは何世代にも渡り農業に従事してきました。その後、葡萄栽培を専門に行なうようになりました。畑への投資、そして強い情熱と意志のおかげで、最大限の素晴らしい結果が得られています。現オーナーはジュリオ・パレンティーニ氏、エノロゴはウンブリア、エミーリア・ロマーニャ、カリフォルニアなどで活躍する“アッティリオ・パリ”氏、アグロノミストはオルネライアなどのコンサルタントもするアルドレア・パウレッティ氏です。モリスファームズのワインはエノテカ・ピンキオーリを初めとした星付きレストランでリストに載せられています。モッレリーノ・ディ・スカンサーノが2007年からD.O.C.G.に格上げされたのは、モリスファームズと他の2つの生産者によるものであろうと、高く評価されています。
現在、2つの農園でワイン造りを行なっており、1つがマッサ・マリッティマの近くにあるファットリア・ポジェッティ(37ha)で「アッヴォルトーレ」と「モンテレージョ」を、もう1つはモレッリーノ・ディ・スカンサーノにあるポッジョ・ラ・モッツァ(33ha)で「モレッリーノ」と「リゼルヴァ」が造られています。
ファットリア・ポジェッティの畑は、粘土質でカルシウムが豊富という特徴があります。PH7.7の弱アルカリ性で、水はけの良い土壌です。畑の標高は海抜80~100m、畑は南西に面しています。ポッジョ・ラ・モッツァの畑は丘陵地で、標高は海抜100mほどです。土壌はPH6.3と酸性に近く、石、粘土、石灰岩がみられます。同じ畑の中でも、上部、中腹、下部で土壌が大きく異なります。肥料は牛糞メインで、オーガニックのものを使用、4~5年毎に化学肥料も調整のために使っています。害虫対策には、フェロモンを使用しています。収穫はアッヴォルトーレのみ手摘み、他は機械摘みで、選果テーブルを使用します。