モリスファームズ モレッリーノ・ディ・スカンサーノ・リゼルヴァ 2012
良いヴィンテージにしか造られないリゼルヴァです。温度管理されたセメントタンクで発酵。20日のマセラシオンの時期にポンピングオーバーを1日に2回行います。2~3年樽で1年間熟成させます。ラッキングは1回。キュヴェをブレンドした後、出荷前に最低6ヶ月瓶熟させます。
評価
2012VT イ・ヴィーニ・ディ・ヴェロネッリ2016:3星/89点獲得
2012VT ルカ・マローニ・ベストワイン年鑑2016:89点獲得
2012VT ビベンダ2016:4房獲得
テイスティング・コメント
エッジに微かに朱色がみられる濃いルビー。粘性は中程度からやや高め。香りにはブラックベリーやプラムなどの果実香、ドライハーブ、ブラックペッパー、ブラックオリーブ、アクセントに木樽由来のバニラやタバコ、クローブ、モカ、ココアなどの芳しさ。そしてなめし革やレザー、仄かにアーモンド、ドライフルーツの香り。次第に熟成香が立ち上り、奥行が感じられる。アタックはソフトでなめらか。果実味は濃縮感があり熟したチェリーやベリー、リコリスを思わせ、抽出されたオークの要素が包み込むように広がる。層を成すシルキータンニン、酸味は穏やかで調和がとれており申し分の無いアルコール感とふくよかなボディを備えている。まろやかで、旨みとコクのバランスがとれている。合わせるお料理は、赤身肉料理、サラミ、トリッパ、トマト煮込み、ラザニアなど。
2018月6試飲
モリスファームズ
モリスファミリーは何世代にも渡り農業に従事してきました。その後、葡萄栽培を専門に行なうようになりました。畑への投資、そして強い情熱と意志のおかげで、最大限の素晴らしい結果が得られています。現オーナーはジュリオ・パレンティーニ氏、エノロゴはウンブリア、エミーリア・ロマーニャ、カリフォルニアなどで活躍する“アッティリオ・パリ”氏、アグロノミストはオルネライアなどのコンサルタントもするアルドレア・パウレッティ氏です。モリスファームズのワインはエノテカ・ピンキオーリを初めとした星付きレストランでリストに載せられています。モッレリーノ・ディ・スカンサーノが2007年からD.O.C.G.に格上げされたのは、モリスファームズと他の2つの生産者によるものであろうと、高く評価されています。
現在、2つの農園でワイン造りを行なっており、1つがマッサ・マリッティマの近くにあるファットリア・ポジェッティ(37ha)で「アッヴォルトーレ」と「モンテレージョ」を、もう1つはモレッリーノ・ディ・スカンサーノにあるポッジョ・ラ・モッツァ(33ha)で「モレッリーノ」と「リゼルヴァ」が造られています。
ファットリア・ポジェッティの畑は、粘土質でカルシウムが豊富という特徴があります。PH7.7の弱アルカリ性で、水はけの良い土壌です。畑の標高は海抜80~100m、畑は南西に面しています。ポッジョ・ラ・モッツァの畑は丘陵地で、標高は海抜100mほどです。土壌はPH6.3と酸性に近く、石、粘土、石灰岩がみられます。同じ畑の中でも、上部、中腹、下部で土壌が大きく異なります。肥料は牛糞メインで、オーガニックのものを使用、4~5年毎に化学肥料も調整のために使っています。害虫対策には、フェロモンを使用しています。収穫はアッヴォルトーレのみ手摘み、他は機械摘みで、選果テーブルを使用します。