セジェール・ラ・ビニェータ リャボルス 2015
“リャボルス”はカタルーニャ語で「当時、そのとき」の意味。ラベルには毎年、醸造過程中に起こった重要な出来事が記載されたローカル紙の記事をラベルにしています。
熟成:オーク小樽(フランス産60%、ハンガリー 30%、ルーマニア産10%)で5〜6ヶ月熟成。
【テイスティング・コメント】
エッジが紫がかった深いルビー。粘性は高め。香りにはプラムやブラックチェリー、イチジク、スミレ、ローリエやアニスなどのハーブのヒント。加えて上品な樽香、バニラやナツメグ、シナモン、コーヒー、お香などの香りが複雑性を与え新鮮な果実感にも落ち着いた印象と、心地よい熟成が感じられる。アタックはソフトでなめらか。繊細なタンニンと酸とのバランスが素晴らしく新鮮でしっかりとした構造をもつ。舌触りはビロードのようで純粋。果実味は伸びやかに広がりドライフルーツやスパイシーなオークの要素が綺麗に溶け込んでいる。味わいはドライで過熟なくスマート、十分なアルコール感と旨みが凝縮されておりフルボディだが柔らかくエレガントな余韻が続く。合わせるお料理は、赤身肉のシチューや煮込み料理、ハンバーグ、ソースを使った料理、鰹のお刺身バルサミコ和え、熟成チーズなど。
※2017年8月試飲
■セジェール・ラ・ビニェータ
ラ・ビニェータは、エンポルダー中央に位置し、ワインとオリーブオイルを手掛ける家族経営のワイナリーです。このプロジェクトは、2002年に購入した、樹齢55〜80年のカリニェーナとガルナッチャの2つの高樹齢のブドウ畑から始まりました。そこから徐々に栽培面積を広げ、現在では40haほど。そして2006年に醸造所を建設しワイン造りを始めました。2009年には、環境に配慮したシステムの代表的生産者のひとつとして認知されるに至りました。
フィロソフィー
セジェール・ラ・ビニェータは、環境に配慮し伝統的な土着品種のブドウに、外来種をブレンドした高品質なワイン造りを真っ正直に目指す、若く、活動的なワイナリーです。ブドウ畑の他に、オリーブ畑、鶏、羊を所有。ワイナリーで出たブドウの搾りかすを鶏の餌に、鶏の糞をオリーブ畑の肥やしにというように、できる限り自給自足のワイナリー経営を目指しています。
オーナーであるジュゼップは高品質なワイン造りに情熱を注ぎ、グラフィックデザイナーである弟のリュイスは、ワイナリーのコーポレートイメージ、ラベルデザインを手がけており、彼のラベルデザインは多くの賞を獲得しています。そして、常に新しい商品、技術開発に挑戦し続けています。
醸造家:ジュゼップ・セーラ氏 Josep Serra
醸造の最高責任者、オーナーのジョセップ・セーラ氏は、カタルーニャにある複数の大学で環境学、農業エンジニア、醸造学の学位を取得しています。また、ラ・ビニェータ設立前は、スペインで4つ、フランスで2つのワイナリーで醸造の経験を積みました。そしてDOコンカ・デ・バルベラで醸造家をしている妻マルタの協力も欠かせません。醸造はチームで行うものだからです。
日本の皆様へのメッセージ
若い醸造家兼オーナーのジュゼップ氏と妻マルタは、すべての情熱をかけてワイン造りに取り組んでいます。物理的な距離はありますが、私たちがブドウ畑や大地にかけた愛情が、私たちのワインを通し日本の皆さまへ届くことを願っています。