ラッツェンベルガー バッハラッハー ポステン リースリング トロッケン 2015
所有している畑で河から一番近く、果実味豊かでトロピカルなニュアンスも感じられます。シリアスになりすぎず、柔らかさの感じられるフードフレンドリーな辛口です。VDP.格付けは一級畑に相当するエアステ ラーゲ!
テイスティング コメント
輝きのある淡いイエロー。香りは白桃、洋梨、レモンピール、菩提樹のアロマに、スパイシーなハーブ、ミネラルのノート。軽くスモーキーな火打石のニュアンスが感じられ、複雑で、広がりのある芳香が鼻腔をくすぐる。味わいは厚みがあり豊かな果実味が満ち溢れ、たっぷりとした味わいの中にしっかりとグリップが効いている。熟した酸味、穏やかで全体のバランスがとれており、柔らかな質感と瑞々しい酸の余韻が心地よい。合わせるお料理は、シーフード、野菜料理、鶏肉料理、クリーム系料理など。
2021年12月試飲
ラッツェンベルガー醸造所
ライン河下りの寄港地で、世界遺産の地、ミッテルライン地域のバッハラッハ村。風光明媚なこの地で、「リースリングの魔術師」として名を馳せているのがラッツェンベルガー醸造所です。ドイツのワイン産地の中でも北に位置する冷涼な気候のもと、この地ならではの、まろやかで果実味に満ちたエレガントなリースリングワインを生み出し、絶大な支持を得ています。
リースリングワインに魅せられて
1800年台後半からある醸造所を前ご当主が冷戦期に東ドイツから移住して買い取り、ラッツェンベルガー醸造所の歴史はスタートしました。当時、買い取った醸造所のセラーには、隣接する急斜面の畑から取れた、かなりの年数を熟成したリースリングワインや、スパークリングワインが眠っており、その高品質な味わいに圧倒されたことから、この土地の個性を最大限に活かした至高のリースリングワイン造りがはじまります。現在は当主ヨハン ラッツェンベルガー氏をはじめ、妻、ご両親、そして二人の息女とともに、3世代の家族経営でワイン造りを行っています。
当主: ヨハン ラッツェンベルガー氏
いつもニコニコ、笑顔が絶えないヨハンさん。彼の造るリースリングは、そんな優しい人柄が表れたかのような、果実味に満ちた柔らかな味わいです。素材の味を生かした和食、特に魚が大好きで、ご自身のワインとの相性についても絶賛しています。
自慢の天然地下セラー
急斜面の地下に掘られた、年間通して温度の変わらない地下4層にもなる天然のセラーを所有しており最高の条件でリースリングワインを熟成させています。こちらの大きなセラーがあるからこそ、ゼクトの長い瓶内熟成にも対応しています。
醸造所の看板 スパークリングワイン
ラッツェンベルガーさんの看板といえば、リースリングで造らえたシャンパン製法のゼクト(スパークリングワイン)です。かつて人気漫画「神の雫」25巻でも大きく取り上げられて大人気となった、日本でも話題のゼクトです。ゼクト専用の畑クロスターフュルステンタールのぶどうを90%、ヴォルフスヘーレ畑のぶどうを10%使用しています。瓶内二次発酵後、当主自らすべて手で動瓶し、ドサージュに10年熟成のリースリングのアウスレーゼを少しだけ添加、最低3年の瓶内熟成・・・としているものの、最近は瓶内で5年以上も熟成することが常になってきました。そんなこだわりの塊のようなゼクトですが、自慢の大きなセラーと、ラッツェンベルガーさんの大きな懐によって、非常にリーズナブルなお値段で分けていただいています。最近はシュペートブルグンダーのゼクトも手がけており、こちらも瓶内最低6年以上の熟成を経てリリースされています。