カンティーネ コンテ ザンドッティ ラ ペトローザ 2017
ペトローザはサンジョヴェーゼ グロッソとカベルネ ソーヴィニヨンの2種類の品種のほか、DNA鑑定を行っても、そのルーツ等が不明な「オットネーゼ ネロ種」を毎年少量ブレンドしています。この「オットネーゼ ネロ種」は非常に希少な品種です。ザンドッティ氏曰く『栽培が難しく、過去に最高でも20%までしかブレンドしていませんがわずかでもブレンドする事で味わいに、より立体感をもたらす品種です。』とオットネーゼ ネロ種を解説しています。
醸造: 5~6日間のマセラシオン カルボニック、色素を抽出する為、ピジャージュを行いソフトプレスの後ゆっくり醗酵を行います。醗酵が終わるまでには15~20日間かかります。700lのスラヴォニアンオーク樽(4~5年落ち)にて24ヶ月間熟成、瓶詰めにフィルタリングは行わず瓶熟は2~3ヶ月間。
評価
2001VT ドゥエミラヴィーニ: 最高評価5グラッポリ獲得
テイスティング コメント
艶のある濃いルビー / ガーネットの色調。香りはカシス、ブラックチェリーなどの果実香にドライフラワーやハーブ、ブラックペッパーなどのスパイスのノート。そしてタバコ、なめし革の香りなど。味わいはスムーズでしっとりとしたタンニン、独特のビター感で何より滋味がある。落ち着いた酸とのバランス。凝縮した味わいながら緻密な印象があり長く続くアフター。まさに熟成による賜物である。ゆったりとお楽しみを。
合う料理 牛フィレのステーキ、鶏肉のロースト、肉トマト煮、トマト系パスタ、ポークソーセージなど。
2023年8月試飲
カンティーネ コンテ ザンドッティ
長い歴史と伝統を誇るローマのワイナリー
ワイナリーの起源は大変古く、1734年まで遡ることが出来ます。現オーナーのザンドッティ伯爵の先祖がチェージ家から土地を購入しワイナリーを設立しました。ザンドッティ伯爵の大叔父ペンティーニ枢機卿が当時、猟場として使われていた土地を葡萄畑として興し、フランス、スペイン、ギリシャより選りすぐった葡萄の苗を輸入し、現在の畑の基礎を築き上げました。また、この土地はかつてサン パウロ教会が所有しており、敷地内には15世紀に建てられた修道院が残っていました。その修道院の水槽を醸造所として使えるように修復し、地下に洞窟を掘ってセラーとして利用。ペンティーニ枢機卿はスウェーデンとロシアにてヴァチカンの大使を務めていたことから、その昔はヴァチカン向けにワインが造られていました。
ザンドッティの畑
所有する畑の総面積は35ha。標高240~280m。土壌は火山性土壌です。葡萄畑はGajaと同じく斜面に対して縦列に葡萄を仕立てています。作業は横列に仕立てる方が格段に楽ですが縦列に仕立てる事により、日当たりがよくなるとの事です。ソーヴィニヨンは、ザンドッティ家が畑を購入した18世紀頃からこの地にあったクローンを栽培しており、他にもラツィオでソーヴィニヨンを栽培している生産者はいますが、そのすべてが他の土地から苗木を購入したもので、この伝統的なクローンを栽培しているのはザンドッティのみです。また、マルヴァジアに関しても元々この地にあったクローンで、他の生産者とは違うものだそうです。
スローワイン2012年版より 掲載文章抜粋
生産者情報
ザンドッティ伯爵の先祖のペンティーニ枢機卿が1784年に、ローマのサン パオロ教会が所有していたテニメント サン パオロを相続した時からこのワイナリーの歴史が始まった。ワイナリー創立者のエンリコ マッシモ ザンドッティとオーロラ ザンドッティ夫妻の息子のレオーネ マッシモは、15年前に会社を引き継ぎ、醸造家のマルコと協力し運営している。
畑情報
生産量よりも品質が優先されるので畑で収量を抑えるようにしている。生物学的に葡萄が健康になるよう栽培を行っている。醸造所はローマ帝国時代に造られた修道院の水槽を改築して造られ、古い歴史と最新の設備が共存している。