ライナー ヴェス ゲミシュター サッツ 2020
クレムスタール産のグリューナー ヴェルトリーナー、フリュアーローター フェルトリーナー、ゲルバー ムスカテラー、ノイブルガー、リヴァーナー、ソーヴィニヨン ブラン、シャルドネの混植・混醸。原生岩・片麻岩土壌。樹齢約60年のVV。ステンレスタンクで醸造。
テイスティング コメント
輝きのある、グリーンがかった淡いレモンイエロー。香りはグレープフルーツやライム、マンダリン、洋梨などの果実香。そしてカルダモン、スパイシーハーブ、ペッパーの香り。ナッツのようなスモーキーなニュアンスも加わり複雑性がある。口に含むと瑞々しくジューシー。キリリとした豊かな酸味がくっきりとした輪郭を形成。溌剌としていながら柔らかくエレガントな味わいに仕上がっている。ドライ感がある一方で心地よい残糖、エキス分が凝縮し搾りたて果汁のよう。余韻に塩味があり食欲をそそる。
合う料理 フライドチキン、揚げ物 レモン添え、シャルキュトリー、タコときゅうりのごま油和え、寿司など。
2024年5月試飲
ライナー ヴェス
ドナウ川沿いに続く美しい段々畑の景観が世界遺産にも指定された、オーストリア白の最高峰産地ヴァッハウ。伝統的なワイナリーが多いこの地にも、素晴らしい新世代ワイナリーが誕生しています。
ウィーン南部のホリイゲに生まれ、相続する畑を持たなかったライナー ヴェスは、ボルドーの「シャトー ランジェリュス」や「シャトー シュヴァル ブラン」、カリフォルニアの「ロバート モンダヴィ」などで修業した後に帰国し、高名な「ドメーヌ ヴァッハウ」の醸造長として世界的な名声を築きました。そして、『小さい頃からの私の夢 -いつか自分のワイナリーを地図に載せ、最高のワインを造る-』を叶えるべく、2003年、満を持して自身のワイナリーを設立しました。(その後2010年にワイナリーをクレムスタールに移転しました)。
「ワインの楽しみ方は人それぞれですが、私にとって良いワインとは、美味しい料理をさらに美味しくしてくれるもの。料理とワインで1セットです。繊細な料理の風味を損なわないためには、アルコール度が高すぎない辛口であることが大事で、そのため栽培においては、ボトリティスをつけないことを基本方針としています」。
趣味も「美味しいものを食べ歩くこと」という彼。すでに、「世界のベスト レストラン50」でこれまでに4度も1位に輝いたコペンハーゲンの「noma」をはじめ、各国の錚々たるレストランが彼のワインをオンリストしていますが、「きっと和食にもよく合うと思います。ぜひ日本を訪れて、素晴らしい和食と私のワインのマリアージュを堪能したいと思います」。
うっとりするような美味しさです。ぜひ美味しいお料理とともに召し上がり下さい。