エスターハージー エストラス グリューナー・ヴェルトリーナー 2013
畑:プライマリーロック 原成岩土壌
醸造:葡萄の樹の樹齢は平均25年。葡萄は手摘みで選別し収穫。収量は約50hl/ha。フリーランジュースのみを使用。
ステンレススティールタンクにて19℃で低温発酵させ、2ヶ月間澱と一緒に寝かせています。
【テイスティング・コメント】
グリーンがかった淡いレモンイエロー。粘性は中程度。香りにはライムやレモンなどの柑橘類、リンゴ、洋梨などの新鮮な果実香に白い花、ペッパー、グレープフルーツの皮、鉱物、石灰的なミネラルのノート。微かに火打石やナッツのニュアンスがありやや複雑、洗練された趣。アタックは爽やかでなめらか。ミネラルに溢れたピュアな果実感、グリーンアップルや柑橘類を思わせ、ピリリとしたスパイシーさが心地よいアクセント。活気のある生き生きとした酸が味わいを引き締める軽快な飲み口でくっきりとした輪郭をもつ。ミディアムボディで芯の通った辛口の白。フィニッシュはスッキリとしていて、純度の高いアロマオイルのようなエレガントな余韻が続く。合わせるお料理は前菜、和食を中心とした料理、天ぷら、魚介類のパスタなどがオススメ。
※2016年6月試飲
■エスターハージー
アイゼンシュタット市の郊外に、エスターハージー宮殿を望み、モダンなデザインのワイナリーが建てられました。他社とは比べようのない独自のワイン醸造技術は、土地の特徴とそれぞれのブドウ品種のアロマとフレーバーのすべてをワイングラスにまでもたらし、味わい楽しめることを第一に考えたものです。代々受け継がれてきたワイン造りの伝統と近代的な技術を結びつけることを目標に掲げ、高品質なワインを世に送り出しています。エスターハージー・ワイナリーは、オーストリアにてワイン醸造の技術の開発と最新技術の導入におけるリーダーシップを担っています。
ブルゲンランド州の重要な文化遺産「エスターハージー宮殿」
エスターハージー公爵家の豪華な宮廷の生活は非常に有名でした。マリア・テレジア皇后のみならず、エスターハージー・ワインは多くの人々から高い評価を受けていました。このワインはパノニアのマイルドな特別な気候で育ったブドウをエスターハージー宮殿のワインセラーで醸造した高級ワインです。世界的に有名な音楽家ヨーゼフ・ハイドンは長く宮廷に住み、1789年の書物には給料の一部をワインで支払いを受けていたとの記載が残っています。また、贅沢に慣れ親しんだドイツの有名な詩人ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテはエスターハージーのコレクションの印象的な財宝を見て、「エスターハージーの妖精の国」と称しています。
エスターハージー侯爵家はオーストリアのパノニア地方で数世紀にわたり文化的功績を収めてきました。17世紀からワイン栽培と醸造に携わり、ハプスブルグ王朝の女帝マリア・テレジアはエスターハージー家のワインを高く評価していました。