オリヴィエ・バーンスタイン ジュヴレ・シャンベルタン ヴィラージュ 2016
樹齢60年。Carougeot(カルジョ)とLes Epointures(レ・ゼポワンチュール)の2つの区画から採れるブドウのブレンド。新樽熟成。
愛らしくコクのあるピノ・ノワールのフレグランスやラズベリー主体の香りと魅力の多いワイン。味わいは快活で新鮮な果実味そしてフレッシュなフィニッシュがあります。
テイスティング・コメント
紫がかった濃いめのルビー、やや深みのある色調。粘性は中程度より高め。アロマは魅惑的で香水のような美々しさ。クランベリーやラズベリー、ブルーベリーなどの果実香にブラッドオレンジ、アイリスやバラ、ハーブのノートが混じり合う。そして木樽由来のバニラやシナモン、香木、ロースト香。香り高く複雑でエレガントな芳香が鼻腔をくすぐる。アタックはソフトでなめらか。タンニンは丸くシルキーで舌触りがしっとりとしており、ジュワっと溢れ出るような果実感で満たされる。熟していて、アペラシオン特有の力強さはもちろんのこと、現時点においてしなやかで、穏やかな酸とも相俟って飲みやすい印象を受ける。エキス分とボディを感じつつ精緻なミネラルが織りなすそれはリキュールのようなテクスチャー、その中にもリッチさと熟した果実の甘さが共存する。今飲んでそのフルーティーさが純粋に美味しく(本当に感動的)、その味わいを知った上で更なる熟成のポテンシャルも大いに期待できる。合わせるお料理は、鴨肉のロースト プラムソース、赤身の肉料理、豚肉の角煮、ジビエ、マグロの赤ワインソース煮など。
2018年8月試飲(2015年ヴィンテージ)
オリヴィエ・バーンスタイン
オリヴィエ・バーンスタインは、ブルゴーニュの新星ネゴシアンとして、近年ジャンシス・ロビンソンやアレン・メドウズなど数多くのジャーナリストから高く評価されています。ブルゴーニュの最高の区画と樹齢の高いブドウの樹、特にプルミエ・クリュとグラン・クリュだけにフォーカスしています。
バーンスタインは音楽系出版社の家系に生まれましたが、頻繁にワイン生産地を訪れ、畑や収穫などに触れるうちにその魅力に取りつかれ、有望なビジネスキャリアを捨て、ボーヌで醸造の勉強を始めました。2002年に短期間アンリ・ジャイエと一緒に仕事をした後、ルーション地方で、自分のドメーヌであるマ・ドゥ・ラ・ドゥヴェーズを興しました。
その後、2007年にネゴシアン・ビジネスを開始するためブルゴーニュに帰還しました。醸造はジュヴレ・シャンベルタンにある自身のワイナリーで行います。また、ボーヌ中心部にあるバーンスタインの本社において、樽職人のステファン・シャサンが新ヴィンテージの味わいを見ながらそのワインにあった樽の燻り具合を見極めます。プルミエ・クリュとグラン・クリュに関しては常に新樽を使用します。