オリヴィエ・バーンスタイン クロ・ド・ヴージョ グラン・クリュ 2012
醸造:樹齢80年まで。特注のオークの新樽で熟成。
豊潤で深い紫色。力強さのある香りの後に濃厚なダークチェリーが広がります。華麗な果実味、リッチでフルボディ、層のある華麗な果実味がゆっくりとこのワインの実力を見せていきます。神経を高めるような強烈さと快活なフィニッシュ。凝縮された果実味を味わえる綿密に造られたワインです。
テイスティング・コメント
エッジがほんのり朱色がかった、濃いめのルビー。粘性は中程度。熟したプラムやラズベリーの魅惑的な香り。ミネラルに溢れており朝露に輝くバラやスミレを思わせる。妖艶なまでの色香が漂う力強い芳香、さらにブラックチェリーやブラッドオレンジ、ミント、シナモン、クミン、ドライハーブの香りなど。他にタバコ葉やトリュフ、枯れ葉のニュアンスもあり複雑さを持ち合わせる。口に含むとしなやかで優雅。リッチで、果実味が充実し、ヴァイタリティーに溢れている。味わいはまろやかで、テクスチャーがあり、立体的な広がりや集中度が高く、緻密な酸が感じられる。純粋で、かつ高貴な印象があり、同時に豊満さを合わせ持つ。ポテンシャルの高さは計りしれず。現時点で飲み頃に入っているが、官能的な要素は、熟成により増すだろう。現時点でも素直に美味しいが、デカンタージュにより開く。可憐で、ミネラルがバックボーン。長い余韻へと誘ってくれる。合わせるお料理は、牛のリブステーキ、仔羊の蒸し煮、仔牛のロースト、ジビエなど。
2019年2月試飲
オリヴィエ・バーンスタイン
オリヴィエ・バーンスタインは、ブルゴーニュの新星ネゴシアンとして、近年ジャンシス・ロビンソンやアレン・メドウズなど数多くのジャーナリストから高く評価されています。ブルゴーニュの最高の区画と樹齢の高いブドウの樹、特にプルミエ・クリュとグラン・クリュだけにフォーカスしています。
バーンスタインは音楽系出版社の家系に生まれましたが、頻繁にワイン生産地を訪れ、畑や収穫などに触れるうちにその魅力に取りつかれ、有望なビジネスキャリアを捨て、ボーヌで醸造の勉強を始めました。2002年に短期間アンリ・ジャイエと一緒に仕事をした後、ルーション地方で、自分のドメーヌであるマ・ドゥ・ラ・ドゥヴェーズを興しました。
その後、2007年にネゴシアン・ビジネスを開始するためブルゴーニュに帰還しました。醸造はジュヴレ・シャンベルタンにある自身のワイナリーで行います。また、ボーヌ中心部にあるバーンスタインの本社において、樽職人のステファン・シャサンが新ヴィンテージの味わいを見ながらそのワインにあった樽の燻り具合を見極めます。プルミエ・クリュとグラン・クリュに関しては常に新樽を使用します。