シャペル・ド・ブラニー ムルソー・ブラニー プルミエ・クリュ 2015
醸造:手摘みで収穫し、空気圧で優しく圧搾します。24時間デブルバージュ後、果汁は樽(25%新樽)に入れられます。アルコール発酵は野生酵母のみで自然に始まり、マロラクティック発酵が続きます。約14ヶ月熟成後、ステンレスタンクにて澱引きを行い、瓶詰をします。
テイスティング・コメント
輝きのある、グリーンを帯びた淡いイエロー。粘性は中程度より高め。美しいミネラルを主体にライムや柑橘系の花、アカシアなど華やかなアロマが広がり、白桃やリンゴ、さらにバター、トースト、ヘーゼルナッツの香りが現われる。明確でよい意味で若々しく、しかも深沈として動じない。もちろんスパイシーさもあり香り高く、後から蜜のようなニュアンスも。口に含むとスムーズでなめらか。ストラクチャーがあり、果実のリッチさとミネラル感のバランスに優れ、溶け込んだ精緻な酸味が印象に残る。味わいはピュアで、オークの風味がよく馴染み、中盤から伸びやか。香り同様のミネラル感が軸となりフィニッシュは洗練されている。合わせるお料理は、ハムとコンテチーズ、前菜、仔牛や鶏肉のホワイトソース、オマールや伊勢海老の網焼き、寿司など。
2019年3月試飲
シャペル・ド・ブラニー
ブルゴーニュに位置するブラニーの歴史は長く、ガロ・ローマ時代には既に集落でブドウ栽培を行っていたと考えられています。この土地は12世紀から18世紀までマジエール修道院のシトー修道会の所有地で、15世紀に建てられた寺院が今日まで残されています。 当時の修道士による高度なブドウ栽培とワイン醸造知識は、ブラニーが造り出すワインの高い評価が物語っていたと18世紀の作家達により記されているほど何百年も高品質ワインを造り続けてきました。
シャペル・ド・ブラニーは1793年に国有財産として売却され、1811年に現在の所有者ファミリーにより購入されました。 その後、5代にわたり高い品質を守り続けており、現在はジャン・ルイ・ド・モンリヴォーと、次の世代である娘婿のエティエンヌ・ド・ブリシャールがワイン生産を引き継いでいます。
栽培:土壌を耕し、根が地中深くまで伸びるように促し、除草剤は使用しません。リュット・レゾネ農法で、収量を落とし最上の品質を引き出します。
畑:ブラニーの畑は40haほどで、ムルソーとピュリニー・モンラッシェのプルミエ・クリュの約20%を占めています。泥灰土、粘土石灰土壌で白だけでなく赤にも向いている土壌で、プルミエ・クリュの中で最も標高の高い場所に位置しています。ドメーヌの畑は、ムルソーとピュリニー・モンラッシェにあり、シャルドネの各アペラシオンはムルソー・ブラニー、ピュリニー・モンラッシェ・アモー・ド・ブラニーになります。アペラシオン・ムルソー・ブラニーにはプルミエ・クリュにラ・ジュヌロット、ラ・ピエス・スー・ル・ボワ、スー・ル・ド・ダーン、スー・ブラニーの4つのクリマがあり、彼らの畑はスー・ル・ド・ダーンとスー・ブラニーのクリマに位置しています。