ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレ ヴージョ クロ・デュ・プリウレ ルージュ 2015
ドメーヌ名の『Vougeraie/ヴージュレ』はその本拠地、”Vougeot/ヴージョ”から名付けられ、特級畑Clos de Vougeotには強い自負を持っています。クロ・デュ・プリウレ(モノポール 単独所有畑)は厳格な規定のもと、その特級畑を名乗るにはまだ若い樹齢の木からのブドウも使用され、ヴージョのエッセンスを持った親しみやすいワインに仕上がっています。
樽熟成16ヶ月(新樽比率40%)
テイスティング・コメント
艶のあるルビー、エッジがほんのりオレンジを帯びる柔らかな色調。香りはチェリーやラズベリーなどの赤系果実にカシス、赤い花。そしてレザーのニュアンスに、なめし革や八角などのスパイシーな香り、スモーク、白檀、上品なオークのノートが混ざり合う。他に下草、野性味のある香り。僅かだが熟成香が出始め奥行を感じる。口に含むとしなやか。瑞々しく円みがあり、じんわりと広がる果実の旨み。しっとりとしている中で、少しオイリーな質感も感じられ、果実本来のピュアさが印象に残る。着飾らずとも元より華やかな個性。味わいは実直で、酸とのバランスがとれておりタンニンがキメ細かく溶け込んでいる。総じてエレガントなスタイルで余韻は長め、ヴィラージュ以上の品格を携えている。合わせるお料理は、鴨の胸肉、鶏や仔羊のロースト、牛肉のたたきなど、スパイシーな肉料理もおすすめ。
2019年11月試飲
ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレ
ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレは、ニュイ・サン・ジョルジュの南のプリモーにあります。1999年に、ブルゴーニュ最大のネゴシアンであるボワセ・グループのジャン・クロード・ボワセが高品質ワインに特化して立ち上げたドメーヌです。約40ヘクタールのブドウ畑と6つのグラン・クリュ(ミュジニー、ボンヌ・マール、クロ・ヴージョ、シャルム・シャンベルタン、マゾワイエール、コルトン・クロ・デヴュ・ロワとコルトン・シャルルマーニュ)を含む約30のアペラシオンを持ち、ブルゴーニュ有数のドメーヌのひとつとなっています。
全てのプルミエ・クリュとグラン・クリュ畑ではバイオダイナミックと入念な収穫量制限を実施し、畑は馬で耕しています。セラーには、新調された発酵用木樽、素晴らしい仕分け用テーブル、赤ワイン用に昔ながらのプレス機を改良した最新のプレス機など最新の設備が整えられています。ワインは1999年から2005年までは、コント・アルマンをポマールのトップドメーヌに押し上げた醸造家パスカル・マルシャンによって造られていましたが、その後は、ピエール・ヴァンサンに引き継がれました。
ピエールもまた、より多くのテロワールを表現すべくワイン造りに真摯に向き合いました。それが見事に実を結び、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2010にてレッド・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、さらに2014年にも同タイトルを受賞するという偉業を成し遂げています。
※ピエール・ヴァンサンは2017年よりルフレーブのワインメーカーを務めています)
ピエール・ヴァンサン氏