ドメーヌ ユドロ バイエ ブルゴーニュ オート コート ド ニュイ ルージュ 2019
シャンボール村内唯一のオート コート区画「レ トープ」(約5haの畑で、所有者はユドロバイエとローラン ルーミエのみ)60%、ムイエ村内の区画「モン ブルゴン」40%で合計1.2ha。平均樹齢約30年。新樽20%、3~4回使用樽80%で12ヶ月間熟成。
テイスティング コメント
紫がかったルビーレッド。香りはラズベリーや赤と黒のチェリーにブラッドオレンジ、紅茶、シナモン、スパイシーなオークのノート。味わいはフレッシュでなめらか。エキス分に富んだジューシーな果実味が口内に満ち溢れる。エネルギッシュで、それでいて品が良く、華やかな含み香が印象的。タンニンは丸みを帯びており溶け込んだ酸味が豊かな果実味を支えている。抜栓直後こそやや緊張感があるが、良い意味でポテンシャルの高さを感じる(2022年3月末)。すぐ飲むのであればデカンタージュを。フルーティーで親しみやすいが、深みも感じる。合わせるお料理は、牛タンと水菜のサラダ、ポークソテー、鴨肉のロースト、ソーセージなど。
2022年3月試飲
ドメーヌ ユドロ バイエ
1981年の設立以来ネゴシアンへの販売がほとんどだったこのドメーヌが、本格的に自社ビン詰めを開始したのは1998年。フランス空軍のメカニックだったドミニク ル グエンが娘婿としてドメーヌに参画してからです。醸造学校を修了した後、義父の5代目ベルナール ユドロから栽培と醸造の理論と実際を学び、2004年に独り立ちしました。
以降彼は、毎年のヴィンテージの特徴の差を上回るペースで、ワインの品質を向上させ続けてきました。15年間以上にわたってリュット レゾネ栽培を実践し続けている、実質ビオロジックの古樹畑。刷新を重ねた醸造設備。そしてドミニク自身の丁寧な仕事ぶりと磨き上げた職人の技。それらすべてが一体となって、近年の彼の作品は、真に偉大なヴィニュロンの作品のみに見られる、ひとつ上の次元に到達したように思われます。
いつもニコニコと笑顔を絶やさないドミニクですが、畑で彼と対峙する時、ゾッとするほど真剣な「ヴィニュロンの顔」が表れます。それは、畑仕事の重要性を示すものであることはもちろん、まだまだ改善することが山ほどあるという、己への厳しさの表れでもあります。
栽培: 厳格なリュット レゾネ。除草剤、殺虫剤等は一切使用しない
醸造: 除梗100%。天然酵母のみで発酵、澱引きはビン詰め前に1回のみ