ドメーヌ オステルタッグ リースリング レ ジャルダン 2019
樹齢約50年。ステンレスタンクで醸造。青リンゴのような酸味、マスカットのような果実味など、ミネラル感もあり、バランスの良いワイン。
テイスティング コメント
明るいイエロー / ゴールド。アロマは繊細かつオイリーで、マンダリンオレンジ、白桃、リンゴのコンポート、ジャスミン。そしてハーブ、仄かなスパイスの香りに、ひんやりと冷たい石のようなミネラルのノート。味わいはなめらかでピュア。果実由来の自然な甘さを感じながらドライ感があり、ライム、オレンジピールのようなほろ苦さがアクセント。バックボーンにはミネラル、生き生きとした上品な酸が果実味を支える。柔らかなボディ感、優雅で長く続くアフター。
合う料理 シーフード、キッシュ、シュークルート、鶏肉のクリームソースなど。
2022年7月試飲
ドメーヌ オステルタッグ
伝統に捕らわれず、アルザスワインに新風を吹き込んだ「本物のワイン」への終わりなき挑戦
ドメーヌ オステルタッグはアルザス地方で長い歴史をもつ一族オステルタッグ家が1966年にエピフィグ村に設立したドメーヌです。ドイツ系の名前「オステルタッグ」は昔の言葉でイースター(復活祭)を意味し、復活祭にちなんだ羊が家紋 ロゴになっています。
2代目にあたる前当主アンドレ オステルタッグは、ブルゴーニュのディジョン大学で数学を専攻、その際毎週末のようにムルソーの名門「コント ラフォン」に通い、ドミニク ラフォンの父ルネ ラフォンから耕作や醸造などさまざまなことを学びました。ミネラル感豊かなワイン造りはその影響を受けています。その後1980年、21才の時に実家のドメーヌに戻り、父親からセラーの鍵を託されたのです。ワインを樽で醸造する大胆な試みに挑戦しアルザスワインに新風を吹き込み、アルザス新進気鋭の、最も個性的な造り手の一人として注目されました。そして2019年にブルゴーニュの名手コント ラフォンで研鑽を積んだ息子アーチュールに引き継ぎました。
1996年からビオディナミ農法を取り入れ、1998年からは全ての畑をビオディナミで管理。徹底した手造りワインの道を突き進んでいます。ビオディナミによって完熟したぶどうが収穫できるようになり、ぶどうの育ったテロワールがわかる力強いワインが造れるようになったのです。ぶどう畑、カーヴ、そして造る人間のエネルギーまでもが、ワインに繋がっていくとアーチュールは言います。アルザス全体で有機またはビオディナミ農法で栽培されている畑は全体の13%です。これがもうすぐ20%にまで達するだろうと予想されています。アルザスは世界中でもっとも緑溢れるぶどう畑になるのです。フランスのオーガニック機関DEMETER(デメター)や数多くのビオディナミ関連の機関がアルザスのコルマールに本拠地を置くのも偶然ではありません。