ラ プリッシマ コンセンティード モナストレル バリーカ 2021
モナストレル100%。標高650~850mの石灰質土壌の畑。平均樹齢25年。ステンレスタンクで発酵後、フレンチ&アメリカンオークの新樽で4ヶ月間熟成。
テイスティング コメント
艶のあるルビーの色調。香りはラズベリーやプラム、イチジクのアロマとハーブ、スパイスのノート。そしてトースト、ココア、チョコレート、ほんのりバルサミコのニュアンスも。口に含むとジューシーでなめらか。生き生きとした酸がバランスよく、熟した柔らかなタンニンが溶け合っている。果実由来の甘さ、親しみやすい味わいでスパイシーなオークのニュアンスがアクセント。口当たりのよいフルボディ。気軽に楽しめる味わい。
合う料理 野菜炒め、焼き肉、ハンバーグ(デミグラスソース)、トマトソース料理、お好みやき、ピッツァなど。
2023年5月試飲(2020年ヴィンテージ)
ラ プリッシマ
スペインで唯一、ひとつの町(イエクラ)から成る原産地呼称(DO)、イエクラ。今日、同DO産ワインの60%を生産しているのみならず、そもそも1975年にイエクラがDOに認定された立役者となったのが、同町に燦然と輝く共同組合「ラ プリッシマ」です。
1946年設立、約2000人の加盟栽培家を擁するこの共同組合は、スペイン有数の近代設備と優れた品質管理システム、及びDOイエクラの評議会メンバーも務める大醸造家ペドロ ホセ アソリンの活躍によって同DOを主導。スペインワインガイドの最高峰「ギア ペニン」では毎年激賞を浴び、輸出先国は30ヵ国を数えます。
標高650~850m、夏は乾燥した酷暑となる大陸性気候のため、伝統的に(しばしば、他の産地のワインを力強くするためのブレンド用としての)高アルコール度数のワインを安く供給する産地であったイエクラは、近代栽培・醸造技術の導入によってあらゆる短所が長所に変わるというコペルニクス的転換を果たし、ジューシーでコストパフォーマンスの高い、クオリティワインの産地に生まれ変わりました。そのことは、この協同組合の社名「La Purisima」(=これ以上ないほどピュアな)にも象徴的に表現されています。
ご紹介するブランド「コンセンティード」は、「溺愛され、甘やかされた子供」という意味で、この協同組合が溺愛する、最重要ブランドであることを表しています。