ドメーヌ グラン クレマン デュ ジュラ ドザージュ ゼロ
醸造: ミレジメをアッサンブラージュし、3年間熟成させたこのクレマンはデゴルジュマンの際に補糖をしていない。収穫は手摘み。古いオーク樽、またはステンレスタンクで一次発酵。軽く濾過する。澱と共に古いオーク樽で熟成。
テイスティング コメント
外観は淡いゴールド。リンゴや梨、白い花のアロマにトースト、アーモンド、ヘーゼルナッツのノート。そしてバニラや木材、スパイシーな樽のニュアンス。ジンジャーやアニスの香りも感じる。口に含むと、キメ細かく繊細な泡立ちで、ジューシーかつドライ感。活気があり上質で力強いミネラルの構造をもつ。ほのかなシトラスのフレーヴァーが心地よく広がり、重心はやや低く飲み応えがある。美しい緊張感に支えられ引き締まったフィニッシュ。
合う料理 シーフード、白身肉のソテー、豚肉の生姜焼き、天ぷら、ホワイトアスパラガスなど。
2024年2月試飲
ドメーヌ グラン
ドメーヌ グランのグラン家は、ジュラ地方において17世紀末からブドウ栽培に携わってきた古い家系です。1985年に設備を拡大するため、現在のパスナン村に移り住みました。 当初ドメーヌの所有面積は23haありましたが、複雑な血縁者の出入りによっては大きく変動しました。2015年から現当主のエマニュエルとその妻ナタリーが10haの畑を運営しています。畑のほとんどは本拠地のパスナン村にあり、シャトー シャロンにも0.7haの畑を所有しています。
グラン家はこれらの畑でジュラの伝統的な品種、サヴァニャン、シャルドネ、プルサール、トルソー、ピノ ノワールを栽培。補酒したタイプのコート デュ ジュラのほか、補酒せず産膜酵母の張った状態で6年以上も熟成させたヴァン ジョーヌ、ヴァン ド リクールのマクヴァン、陰干ししたブドウから造られるヴァン ド パイユ、それに発泡性のクレマン デュ ジュラなど幅広いワインを醸造しています。
とくにクレマン デュ ジュラは、総生産量13〜14万本というこのドメーヌにおいて、およそ5万本を占める重要なアイテムです。ジュラワインに精通した人々の間ではとても高い評価を得ています。
今日、栽培から醸造まで、ドメーヌのワイン造りにあたっているのは、エマニュエル グラン氏。ブドウ畑の栽培法はリュット レゾネを実践しています。土壌は多様で、赤い色をした鉄分の多い泥灰土や白っぽい泥灰土などからなり、いずれの表土の下にも石灰岩の固い岩盤があります。それぞれの土壌に適した品種が植えられています。シャトー シャロンの畑は泥灰土に小石が混じった土壌で、これがサヴァニャンに独特のミネラル感をワインにもたらします。
ブリュット プレスティージュで、最低瓶熟期間が18ヶ月。法定熟成期間は9ヶ月(12ヶ月に延ばすことが検討されている)だから、これより倍の期間をかけ、N.V.シャンパーニュの法定期間(15ヶ月)よりも長い。単一年のミレジメに至っては3年ないし3年半に及びます。
ドザージュは少なくN.V.で6~8g/l、ミレジメで6g/l。いずれもシャルドネ100%からなり、キメ細かな気泡とクリーミーな泡立ち、ピュアな酸とミネラル感、そして澱との接触によってもたらされるイースト香が心地よい、極上のブラン ド ブランに仕上がっています。