ポワロン ダバン ミュスカデ セーヴル エ メーヌ オーク アンド アカシア バレル 2018
樽の風合いが元来の果実味や旨味等に支えられて、独自のハーモニーを醸し出す、ワイナリーの自信作!
発酵後の熟成方法が個性的。約7か月は、オークやアカシアのフランス産の小樽 (225ℓ) で熟成。新樽から3年目のものを使用。オークがバニラの、そしてアカシアがデリケートながらもハチミツや花のような風合いをもたらします。その後 52か月は、通例のミュスカデで使用している、この地方で典型的なガラスコーティングを施したコンクリートのタンクで熟成。
テイスティング コメント
グリーンがかったイエローの色調。香りは白桃やメロン、リンゴを思わせるフルーティーなアロマと、仄かなバニラの香りやヘーゼルナッツ、アーモンドのニュアンスが混ざり合う。口に含むとフレッシュでまろやか。シトラスとリンゴの心地よい風味があり、酸味は穏やかでバランスがとれている。フレッシュでありながらふくよかさを兼ね備え、純粋で、旨みのある味わい。醸し出す複雑味は涼し気で、伸びやかな余韻。味わい深くエレガントな仕上がり。
合う料理 白身魚の塩焼き、鯛のカルパッチョ、牡蠣、寿司、天ぷらなど。
2024年7月試飲
ポワロン ダバン
1858年に設立された家族経営のワイナリー。1990年にジャン ミッシェルとローランの2人の兄弟がワイナリーに参画、両親と共に働き仕事を覚え、2004年から兄弟二人で運営しています。ワイナリーはフランス ロワール地方、爽やかな白ワインで有名なミュスカデの産地に位置、県庁所在地のナント市南東の美しい村シャトー テボーが本拠地となっています。68haの畑を所有し、年間30万本のワインを生み出しています。
彼らは環境を重視した持続可能な農業を実施。フランス国家が制定する環境価値重視認証レベル3を取得しています。ワイナリーのモットーは “サプライズ!” ここにしかない個性を重視しています。各々の畑の環境を熟知した上で、固有の品種や他の地域で著名な品種も含めて15種類ものブドウを栽培しています。兄 ジャン ミッシェルは語る言葉やジェスチャーからも情熱が溢れだすような造り手で、一度会えば忘れられないようなインパクトが ありますが、奇をてらう事なく純粋に美味なワインを造り続けています。彼らは口の中で納得できるサプライズを創り出しているのです。
恵まれた環境の中でも特筆すべきは2つの土壌です。ブドウの根が亀裂から貫通する花崗岩と片岩の混じった土壌は、ワインに骨格を与えます。もろく砕けそうな花崗岩は多くの石英を含み、ワインに豊かな果実味をもたらします。ミュスカデにとってまるでパラダイス! しかしそれに甘んじる事なく2人の兄弟はコツコツと仕事に励んでいます。
ミュスカデ セーヴル エ メーヌ シュール リーは彼らのベーシックなアイテムでありながらも、樹齢の高いブドウから醸し出される旨味やコクが魅力の、爽やかだけでは終わらない頼れる食中酒です。また、ミュスカデ セーヴル エ メーヌ オーク アンド アカシア バレルは “ 変化球ミュスカデ!! ” 7か月の樽熟成の後、通常に使用されているガラスコーティングされたコンクリートタンクで52か月もの長期間熟成しています。味わい深さを楽しめる仕上りです。これまた、納得できるサプライズです。