アンリ・ダルナ ブルゴーニュ シャルドネ ラ・ジュマリー 2015
ムルソー村内のACブルゴーニュ3区画(「En l’Ormeau」、「Les Grandes Coutures」、「Les Basses Gouttes」)合計で2ha。平均樹齢約30年。フードルで12ヶ月間熟成。キュヴェ名の「Jumalie」は、3人の娘さんの名前(Julie、Marie Charlotte、Amélie)からつけたものです。
テイスティング・コメント
明るいレモンイエローに微かにグリーンのトーン。粘性は中程度。香りはアカシアやサンザシなど華やかなアロマが印象的で、続いて洋梨、リンゴ、アプリコット、柑橘類の皮のヒント。そして鉱物やナッツ、杏仁のニュアンス。心地よいオークの香りがやさしく包み込むように広がる。口に含むとスムーズでなめらか。果実味豊かで、程よくオイリー、キメ細かな酸とミネラルが織りなす味わいはフィネスに富み格上の村名ムルソーに通ずるものがある。飲み心地がよく、香り高い。ドライ感もありこのクラスでは抜きん出た質感と、長く続く余韻をもつ。フルーティーさと優雅さが見事にマッチしている。合わせるお料理は、焼き魚、シーフードのグラタン、春巻き、タパス、ホワイトソースを使った肉料理、チーズであればブリー、モンドールなど。
2019年5月試飲
アンリ・ダルナ
1996年にモノポールに認定され当時大きな話題となった、「ムルソー プルミエ・クリュ クロ・リシュモン」の所有者、「アンリ・ダルナ」。ムルソー村に1850年から続く名門ドメーヌで、2000年に5代目アンリ・ダルナが継承しました。「すべてを、完璧に行いたい」という完璧主義者の彼は、ドメーヌを継いで以降、栽培と醸造の両面において求道者的な試行錯誤を繰り返し、やがて2006年ヴィンテージ頃から、ワインを別次元のものへと生まれ変わらせました。
「分かったのは、ムルソーとは本来ミネラリーなワインであるということです。僕自身、180度真逆に考えていました。この地ムルソーでぶどうを完熟させると、実にたっぷりとしたミネラルがワインに取り込まれます。これが、食事との相性を抜群にしてくれるのです」。
新次元のムルソーが誕生したことを理解した、パリの「ピエール・ガニェール」「ル・グラン・ヴフール」「アピシウス」「アラン・デュカス・グループ」といったトップレストランのソムリエ達、そしてフランス全土の錚々たるカーヴィスト達も、こぞってオンリストを開始しました。
「クロ・リシュモン」や、彼が独自に辿り着いた「ワイン造りにおける黄金比」を原理的に採用した特別作品「Le 611」は言うに及ばず、ブルゴーニュ・ブランから高い完成度です。
栽培:厳格なリュット・レゾネ。除草剤は一切使用しない
醸造:除梗しない。天然酵母のみで発酵。クラシックでナチュラルな醸造