ドメーヌ・ミシェル・グロ ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ クロ・デ・レア 2017
1860年にアルフォンス・グロが購入した区画。ヴォーヌ・ロマネ一級畑中最高に評価されるモノ・ポール「クロ・デ・レア」。
テイスティング・コメント
複雑で気品に満ちた魅惑的な芳香。立体的な丸みを帯びたしなやかな口当たりで、果実味はエキス分に富んでいます。アペラシオン特有のスパイシーさとシロップ漬けのフルーツを思わせる濃縮した風味が一体となりフィニッシュにかけて引き締まった酸の余韻があります。緻密でバランスの良い飲み心地。層を成す味わいが楽しめます。
メーカーズ・ノート
タンニンがしなやかで、エレガントな芳香を放ちます。酸が比較的弱いので、若いうちから楽しむことができます。しかし飲みやすいという印象によって判断を誤ってはなりません。このワインは完璧なまでに均整がとれているため、実のところ10~15年にわたって果実味やフレッシュ感を保ち続けるのです。
ドメーヌ・ミシェル・グロ
グロ家の歴史はニュイ・サンジョルジュの町から2キロほど離れたニュイの丘の上にあるショーという小さな村で、1804年に生まれたアルフォンス・グロから始まりました。ドメーヌを1830年に設立し、2代目ルイ・ギュスターヴ、3代目ジュール、4代目ルイ。長い歴史とともに所有畑を拡大し信頼のおけるドメーヌへと地位を確立していきます。
それからこのドメーヌの名声を今日のように高めたのはルイ・グロから畑を分割相続し1963年に独立した、5代目ジャン・グロでした。彼はとても独創的・革新的な人柄で、畑の拡張や機械化の促進など、様々な革新を試み、醸造方法の開発に貢献した人物でした。その後、ジャンは1995年ヴィンテージの収穫後に引退し、3人の子供たち(ミッシェル氏、ベルナール氏、アンヌ・フランソワーズ氏)に畑を分配しました。
本流となる6代目が長男のミシェル
1975年にボーヌ市の葡萄栽培学校を卒業したミシェルは、父ジャンと共にワイン造りに携わりグロ家の名声を高めるのに大きく貢献しました。1995年に単一畑の“クロ・デ・レア”、ヴォーヌ・ロマネの一級畑、ニュイ・サンジョルジュの2区画、ヴォーヌ・ロマネの2区画とACブルゴーニュの一区画を相続。自然を尊重し、殺虫剤は使用せずにホルモンカプセルを用いて害虫を防ぎ、収穫は完全に手摘みで行われています。入念な選果により健全な果実のみを選び運搬にはブドウを潰さない為に小さなプラスチックケースを用います。醸造ではブドウの持つ力を最大限に発揮するために醗酵は比較的高温で行われます。ワインは果実味とエレガントさが綺麗に表現されています。