ファミーユ ラプラス レ ドゥ ヴァッシュ ルージュ 2017
少し冷やすとフレッシュで美味しい!
原産地はヴァン ド フランスですが、フランス南西部で、南はピレネー、西80kmのところに大西洋を望むベアルンで造られています。ここはフランス革命以前から存在した州で、ベアルンの紋章は2頭の赤い牡牛。まさに、この地のブドウや歴史文化を表現したワインです。濃く鮮やかな紫色、フレッシュな赤系黒系果実のアロマが漂います。タンニンはまろやかで少し冷やしていただくと、一層フレッシュにお楽しみいただけます。
醗酵: ステンレスタンクにてコールド マセラシオン後、アルコール醗酵
熟成: ステンレスタンク24カ月
テイスティング コメント
艶のある濃い紫。アロマはフレッシュで力強い果実香が支配的。ラズベリーやブルーベリー、カシスのコンポート、ドライアプリコットを想わせ、香りの構成としてはシンプルだが、一瞬で虜になるようなフルーツ感で魅了する。味わいもまたジューシー。まるで搾りたての果汁の様でエキス分が充実し、タナ特有の濃厚な味わいながらしなやかで、くっきりとした輪郭をもつ。まろやかなフルボディで、重すぎないのが良い。新鮮さが際立つ飲み心地。暑い季節は少し冷やして、カジュアルにお楽しみを。合わせるお料理は、ビストロ料理、トマトの詰め物、鴨のコンフィ、肉のグリルなど。
2020年7月試飲
シャトー ダイディ マディラン /ファミーユ ラプラス
AOCマディランの立役者。シンボルと称えられる銘醸シャトー ダイディ
■マディランのシンボル
ラプラス家はAOCマディランとして初めてワインのボトリングと販売を行った生産者です。それ以前にこの地域で生産されていたワインは全て、下位カテゴリー(今日でいうIGP)のワインとブレンドされていました。
1930年代後半、ほとんどの生産者がトウモロコシの混作・複合型(ポリカルチャー)から単一栽培(モノカルチャー)に切り替えていく中、ラプラス家はマディランからワイン畑が消えてしまわないよう、その流れに反して品質重視のワイン造りへと動き出しました。先々代フレデリック ラプラス氏は、AOCマディラン取得(1948年)にも尽力したマディランのパイオニア的存在です。その後、1960年代に跡を継いだ息子ピエール氏が区画整理と醸造技術の改良を推し進め、現在に至るワイナリーの基礎を築きました。
今日でもラプラス家はこの地域では先駆者として、高品質ワインの生産者として、そして何よりも、友好的で心の広いワイナリーとして非常に高く評価されています。
タナ種の未来を信じて
現オーナー、フランソワ ラプラス氏は独学でこれまでやってきました。若い頃に経営を学び、地元の銀行で数年働いた後、実家のワイナリーへ戻ってきました。彼は新しいワインを世界中から発見しようと常に好奇心をもっています。また、タナ品種とマディラン地域の、ワイン界での輝かしい未来を確信しています。
タナの個性を伴った魅力的なワイン
ラプラスにとっての目標は、マディラン地域とタナ品種の個性を伴った魅力的なワインを生産することです。それぞれのワインはそれぞれのカテゴリー内で優秀であるべきで、他のワインと比べて劣ったものを造るべきではないと考えています。
環境に配慮した農法を実践
■ビオロジックに近いリュット レゾネ(減農薬)を実践
完全に有機栽培をしないのは、ベト病が発生した場合、完全有機栽培では農薬を使うことが禁止されているため、病気に対応できなくなるからです。マディランの土地は非常に暖かく湿気も多いため、ベド病が発生する危険がとても高く、そのための準備が必要なのです。
■栽培についてのコンセプト
環境に配慮し、それぞれのテロワールの個性を尊重すること。栽培家によるブドウへの干渉は全て自然の法則に則り、化学的な手法には頼りません。除草剤、農薬、ボトリティスに対する抗生剤などはこれまでに一切使用したことがありません。(土壌のバランスを保つためにオーガニック肥料を使用することはあります。)
ラプラス家は高い株密度を非常によいものと認識しています(8,000株 / 1ha これは同AOCの平均株密度の2倍)。目標は、タナのセパージュ比率を年々高くしていくことです。タナはこの地域特有の非常にユニークな品種だからです。