シャトー ムーラン サン ジョルジュ 2006
テイスティング コメント
艶のある濃いガーネット。香りはブルーベリーやラズベリー、スミレのアロマに甘草、樽由来のスパイシーバニラ、チョコレート、キャラメルのノート。味わいはまろやか。充実感のある濃厚な果実味に満ち、質感は層状。キメ細かなタンニンが深み、多層的な奥行きを生む。若いうちはタニックであろう想像に難しくない。上質で甘いタンニン、熟成によって柔らかさが増していく。バランスのとれた酸味、アフターへと続くビター加減が心地よい。
合う料理 甘鯛のポワレ 赤ワインのソース、フォアグラ、ハンバーグ、ソースを使った料理など。
2023年2月試飲
シャトー ムーラン サン ジョルジュ
シャトー ムーラン サン ジョルジュは、サン テミリオンのトップシャトーである「オーゾンヌ」のオーナー一族、ヴォーティエ家の所有にあります。畑はサン テミリオンの南部に位置し、1921 年にヴォーティエ家の所有となりました。ヴォーティエ家で現在5代目になります。
畑にはメルロ、カベルネ フラン、カベルネ ソーヴィニヨンが植えられており、およそ8 ヘクタール。粘土と石灰岩の土壌からなり、1 ヘクタールあたり 5,500 本から 12,600 本のブドウ木が植えられています。この並外れたテロワールから生み出されるワインは、土壌とブドウの木に対する集中的な作業の結果です。マストは手作業で収穫され、区画ごとに選別された後、ステンレス スチール タンクで伝統的に発酵され、100% 新樽で熟成されます。
最終的なブレンドは、メルロが主体でカベルネ フランが加わります。(ヴィンテージによっては少量のカベルネ ソーヴィニヨンも)力強さとフレッシュさが出会い、メルロの魅力がカベルネ フランの深みと調和します。
シャトー ムーラン サン ジョルジュはオーゾンヌの弟分、いまだ価格が抑えられており間違いなくサン テミリオン最高の掘り出し物と言えます。
講談社「BORDEAUX ボルドー 第4版」ロバート・パーカーJr.著より抜粋
一般的な評価
オーゾンヌの品質をよみがえらせたことで最もよく知られるアラン ヴォーティエが所有者である。ここのワインは、オーゾンヌをもっと早く熟成させ、若いうちに飲むのに適した、もっと安いワインにしたと思えばよい。両シャトーの畑は離れておらず、ムーラン・サン=ジョルジュはしばしば、より誉れ高い兄貴分の特徴を持っている。ここのワインは、通常どのヴィンテージでも最高の掘り出し物である。価格がリーズナブルなので、サン テミリオンで最もお値打ちなワインの1つである。