カバス・ヒル ビニャ・サン・マネル・ブルット NV
樹齢平均25年。瓶内二次発酵。瓶内熟成は12~15ヶ月。
テイスティング・コメント
淡いペールイエローに微かなグリーンのトーン。粘性は中程度よりやや低め。香りにはライムやリンゴ、洋梨、白い花、アニス、そしてイースト、チョーク、塩気、石灰的なミネラルのノートが混じり合う。新鮮さと熟成香が一体となる洗練された趣。アタックはなめらかで膨らみ豊かな果実感、スムーズな口当たりで味わいはドライ。親しみやすい果実味と仄かな苦みとの調和がとれておりキレの良いテクスチャーと申し分の無い旨みが感じられる。飲み心地が良い辛口で、余韻はさっぱりとした果実のフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、アペリティフやハム・ソーセージ類、ラタトゥイユ、白身魚のカルパッチョ、魚介のグリルなど。
2017年7月試飲
カバス・ヒル
カバス・ヒル社は1887年に設立されましたが、その起源と葡萄栽培の伝統のスタートは、英国系移民であったジョセフ・ヒル氏がバルセロナから南40kmに位置するペネデスのとある小さな村(Moja村)に移住した1660年から始まりました。伝統と丁寧な手仕事、長い年月を重ねて積み重ねた葡萄栽培の経験、最先端の醸造器具や、すべての工程における厳しい品質管理…。それらの要素が組み合わさった結果、高品質のカバとワインが出来上がります。カバス・ヒル社は、「伝統と品質」を唯一の哲学とする100年続くカバ生産者です。
醸造家:ペレ・カンポス氏
1965年にカバ生産の心臓部であるサント・サドゥルニに生まれ、常にカバ文化に触れあいながら育ちました。1986年にワイン醸造学の資格を取得。後2004年には、INCAVI(カタルーニャワイン研究所)から信頼できる醸造家として認められています。2006年には、葡萄栽培学及び醸造学のマスターを取得しています。カバス・ヒル社で働いている醸造家は全員で6人います。
葡萄品種:マカベオ、チャレッロ、パレリャーダ
カバは、蓄積された葡萄栽培に関する知識と、畑で行われる数々の仕事が生み出す、豊かで多様なニュアンスを持つアルコール飲料です。カバの醸造では、異なる葡萄品種を組み合わせて複雑性と個性を作り出します。柱となっている葡萄品種は、マカベオ種、チャレッロ種、パレリャーダ種の3種類です。カバの中心地であるペネデス地方では、白葡萄品畑の中で上記した3種類が全体の92%を占めています。
マカベオ種は、平野部や海岸地域などで栽培されています。房が大きく、実がぎっしりと詰まっています。甘味があり、繊細で飲みやすいワインが出来上がります。フルーティーで、地中海地域に生える下層植物の様なアロマを持ちます。
アルト・ペネデスにある断層の下に広がる土壌では、チャレッロ種が独占的です。カバに粘りを与え、マカベオ種より高いアルコール度数を持ちます。なめらかで、糖分と酸味のバランスが良く、マカベオ種の補助的な役割としてワイン・カバ醸造において完璧な役割を果たしています。
内部地域で最も標高の高い土地ではパレリャーダ種が栽培されています。アルコール度数は低く、花のアロマを有します。フレッシュさとエレガントさをワインに与えます。