デュフルール・フレール ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2013
ステンレスタンクで発酵後、フレンチオーク樽で6~12ヶ月熟成。
【テイスティング・コメント】
透明感のあるルビーに微かにオレンジのトーン。粘性は中程度よりやや高め。香りにはストロベリーやレッドチェリー、バラ、ドライハーブ、リコリス、スパイシーかつ上品なオークのノートが混じり合う。お香、シナモンやクローブのヒント。そして、なめし革、タバコ、紅茶、森の下草などのニュアンスが続き、奥からシロップ漬けの赤い果実のような甘さ、魅惑的な芳香を解き放つ。アタックはなめらかでピュア。果実味は辛口にして、ほんのりと甘さのある赤いベリーやチェリーの風味。樽感は控えめで、生き生きとした酸とのバランスがよく繊細でピュアな果実味が綺麗に表われる。高めの酸度にも嫌みが毛頭なくエレガントな仕上がりで、熟成による丸みと、親しみやすい果実味・濃縮感から、近づきやすさがある。チャーミングかつ爽やかなフィニッシュ、薄旨系のピノ。合わせるお料理は、仔羊や鴨肉のロースト、マグロや鯛のカルパッチョ、イクラの醤油漬け、鶏肉のハーブパン粉焼きなど。
※2017年11月試飲
■デュフルール・フレール
デュフルール・フレール
デュフルール・フレールは、1596年からニュイ・サン・ジョルジュ村でワイン造りに関わってきた最も古い一族です。1848年、Symphorien Dufouleur II により、“メゾン・デュフルール”が設立され、ネゴシアン業もスタートさせます。1912年にはニュイ・サン・ジョルジュの城もファミリーの資産となり、さらに事業を拡大させます。その後、ネゴシアンとしては“デュフルール・ペール・エ・フィス”と名を変え現在に至ります。
一方、1930年代の世界恐慌の際、時の当主であったJosephとAlexisの兄弟は事業を完全に分割します。Alexis がネゴシアン部門を選択する中、Josephは葡萄樹と共にあり続ける事を選択し、ニュイ・サン・ジョルジュの城を本拠として、3人の息子たちと共にドメーヌとしてスタートします。1970年代までに、ドメーヌを徐々に拡大すると共にその評価も確実なものにし、現在の“デュフルール・フレール”の礎となったのです。2006年からは、12代目のFranşois-Xavier Dufouleurと従兄弟のMark Dufouleurによってしっかりと引き継がれ、「一貫した高品質の標準化」を念頭に置き、素晴らしいワインを造り続けています。
葡萄栽培においては、除草剤を一切使用しない事はもちろん、可能な限り有機肥料のみの使用に限定し、自然のパワーとバランスを維持した素晴らしい葡萄を育てています。そして、その葡萄からさらにテロワールの状態を発揮させた最高の状態のワインを造り引き出す事に重きを置いています。伝統を尊重すると共に、豊かで多様なテロワールをこの上なく表現する事が、4世紀以上に渡り“ニュイ・サン・ジョルジュ”に根付いた、偉大なドメーヌであり続ける“デュフルール・フレール”の姿なのです。
また、ブルゴーニュのテロワールとスタイルをより親しんでもらいたいとの思いから、新たにコトー・ブルギニョンのブランド“ヴィラ・バーガンディア”も設立しています。